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中国の食品安全問題について
2007/09/10
 食品安全の状況は一国の経済発展と国民の生活質のレベルを示す重要なしるしである。中国政府は食品の安全を重要視し、今までそのために努力してきた。しかし、中国は発展途上国であり、科学技術と産業の発展は先進諸国と大きな差があり、製品の品質と食品の安全分野においてもその差が見える。世界的に更なる食の安全を求める昨今では、生産、加工、流通、卸売り小売、そして輸出も含めて、すべてのプロセスで関係部門が一体となって、連携を取りながら、品質管理の責任制、リスク警告システム、快速対応システムの構築など、今まで以上に、強力なものを打ち出し、安全、安心を目標に努力しているところであり、その効果が期待できるものである。 一、 中国政府の対応 1、 報道事例についての調査 われわれは中国製品の品質問題と食品安全問題についての報道を重要視し、人員を派遣して各地での調査に当たっている。初歩的な調査の結果から見ると報道された問題は三つに分類できる。 A、 品質と安全に確かに問題のあるもの。それについては中国政府は責任を持って法律に基づき関係者を処罰する。ペットフードの原料にメラミン使用の件。 B、 中国と外国の食品衛生基準が違うことによって生じた問題。それについては海外消費者の利益を重んじ、品質と衛生基準向上させる〔歯磨き粉の問題については使用禁止にした〕 C、 事実無根のもの、あるいは確認せずに発表された不確実な報道。中策タイヤの問題は調査確認の結果、販売業者が作り上げた話であり、バナマの薬品中毒事件は現地の企業が勝手に工業用TDグリセリンを医薬用に改ざんしたため起きたことである。 2、 管理体制づくり 国務院に新しく製品の品質と食品の安全に関する指導チームを立ち上げた。呉儀副総理をトップに食品安全関連各部門の長が加わり、連携を取りながら、製品の品質と食品の安全に取り組む。職責は日本の食品安全委員会に近い。 同時に輸出管理部門—商務部と税関、外国為替管理、品質監督検査検疫、税務等各部門が連携し、「対外貿易経営者違法・規定違反情報交換システム」を作り、連携で管理を強め、対外貿易秩序を規範化すると共に、違法者を市場から締め出すよう、取り締まりを行っている。 3、 具体的な措置 7月26日、「製品の品質と食品の安全監督と管理の強化に関する国務院特別規定」が発表され、実施され始めた。 同規定は生産・経営者の行為規範を厳格に規定し、地方政府と監督管理部門の職責を強化するとともに、違法行為を厳罰化する。 1. 違法所得、生産物と設備の没収と高額の罰金 法定の条件、要求に従わず、生産・経営活動または法定の要求に適合しない生産物を生産、販売した場合、違法所得、生産物と違法生産に使った道具、設備、原材料などの物品を没収し、生産物の金額に応じ最高10倍以上20倍以下の罰金を処す。重大な結果を招いた場合、許可証の取り消し、法により、違法経営罪または偽物生産・販売罪などの刑事責任を追及する。 2、違反業者の公表 地元の主要メディアに、許可証が取り消された生産・経営者の名簿を公告する。 3、流通段階でのトレーサビリティの強化 販売業者は仕入品検査確認制度を設け、納入業者の営業資格を審査し、生産物の適格証明と標識を確認し、また仕入台帳を作り、商品の名称、規格、数量、納入業者および連絡方法、仕入期日などの内容をありのままに記録しなければならない。 4、輸出について 輸出商品の生産者は輸出相手国の基準にあったものを生産しなければならない。食品用原料の栽培、養殖基地の登録、生産企業の衛生登録などで生産過程の管理監督を強化する。 輸出食品については、栽培養殖基地から輸出までの全過程において検査検疫を強化し、輸出されるものには認識シールと標識貼り付けを義務つけ、トレーサビリティと召還に対応する。 出入国検査検疫機関と貿易管理官庁は輸出業者と生産業者記録を付け、良好とそうでないものを公表する。良好記録のある業者には検査検疫手続きを簡素化する。 商品検査を逃れ、または偽りの報告を行った場合、違法所得の没収と罰金を課し、法により刑事責任を追及する。 商務部は「対外貿易法」基づき、法令違反企業への監督管理及び処分を更に強化し、ブラックリスト制度を設け、一連の違法・規定違反企業に対する処分などを行っている。現在まで429社が処分を受けており、最近では米国におけるペットフード事件に関与した江蘇省徐州安営社及び山東省濱州富田社に対し、対外貿易経営権の停止処分を下した。 検疫検験局(CIQ)サイドでは 1、2007年9月1日より、検験検疫に合格した輸出食品に検験検疫シールを付ける。 2、港での検査を強化する 20%の比率でコンテナを開け、モニタリング検査する。貨物と届出証明書の内容が一致しないことや品質安全に問題があると確認されたら、輸出禁止命令を出すと同時に、当該製造企業、出荷者、代理通関業者の全ての輸出食品のモニタリング検査比率を50%にまで引き上げる。2回目になると、モニタリング検査比率を100%に引き上げることにする。違反企業は、国家質検総局HPの「輸出入食品違反企業リスト」に載せる。検査免除企業及び「グリーン通路」企業に違反があれば、直ちにその資格が取り消される。 3、違反食品の調査について 検疫検験総局の食品局には、すでに情報収集専門チームが作られ、問題のある輸出食品についての調査に当たっている。アメリカ、日本、ヨーロッパ、香港地区等中国食品の主な輸出先の食品安全部門の公式サイトを毎日チェックし、公表されたわが国の違反食品の情報をリアルタイムに収集し、事情の調査をする。 4、輸出食品添加物の使用管理の強化 輸出食品用添加物を生産する企業は、所在地の出入境検験検疫機関(CIQ)に申告しなければならない。各CIQは、それを「主要貿易国及び地域の食品添加物の使用規制と限度基準」と照合しながら審査する。そして、輸出食品の添加物及び非食品用化学物質のモニタリング検査を強化し、リスクアナリシスの結果に基づき、企業が使っている食品添加剤の種類、範囲、濃度は、登録の内容と一致しているか、添加物や非食品用化学物質の違反使用はないかなど、厳しくチェックする。輸出検査の際、モニタリング検査の結果に基づき、違反可能性のある添加剤や化学物質を重点的に検査し、輸出食品の安全を守る。 5、基準の設定 国務院品質検査、衛生、農業などの主管官庁はそれぞれの職責の範囲内で関係の国家基準を早期に制定、改正し、科学的かつ合理的な基準をできるだけ早く確立する。 二、中国の対日食品輸出の現状と違反食品問題について 1、中日農産品貿易は長い歴史がある。企業の開発輸入により、貿易の規模が年々拡大し、2006年の輸出総額は1.2兆円にのぼり、日本の輸入総額の15.1%を占め、二番目の輸入相手国となっております。その中身を見ると、鶏肉と加工品は56%、うなぎと加工品は96%、新鮮と冷凍野菜は46.7%など大きなウエートを占めている。この四種類の製品について言えば、中国は日本の一番目の輸入相手国である。 2、厚生労働省の統計を見ると、 2006年日本の海外輸入食品検査で、検査件数からみた上位10カ国の中で中国産に対する検査件数は検査総件数の46%を占め、ほかより厳しくチェックされていることが分かる。それにもかかわらず、不合格率では中国がベトナム、アメリカ、イタリア、タイ、オーストラリアについて6番目と成っており、重量から計算した不合格率は0.58%であります。言い換えれば中国から輸入される食品の合格率が99.42%にも達しているのである。 3、不合格の事例を分析すると、2006年から相当厳しい基準のポジティブリストが実施され、中国企業はその基準に合わせて生産の調整を進めているが、その過程において、検査で違反とされる事例が出ており、その中身を見ると、ポジティブリストの一律基準に引っかかる物が一番多いのである。たとえば中国から輸入されるきくらげは違反とされているが、その基準は0.01ppmであり、日本人の食生活でたくさん摂取されるトマトはその200倍の2ppmである、この例から見ても、一律基準は科学的なものではなく、中国の食品が急に品質が悪くなったのでもないとわかるはずである。 4、政府の協議体制。中国政府は日本向け輸出品の品質と安全を非常に重要視している。国内での制度作りばかりではなく、日本政府との協議も積極的に進めている。ここ数年来、政府間の食品安全問題についての協議は幾度となく行われ、中国からの輸出品の検査基準、検査方法、技術および優良企業の認定と違反企業の処分などについて協議が行われている。そのほか、生産工場の査察、違反事例の通報と調査なども進められている。 5、企業の努力。中日貿易の大きな特徴は中国に進出されている日系企業が現地生産加工されたものを日本向けに輸出し、日日貿易の部分が5割以上を占めているのである。そして現場での生産は日系企業が持ち込んだ技術設備を使い、日本の消費者のニーズに合わせて、日本からの現場監督の厳しい管理の下で加工され、十分安心できるものである。厚生労働省による厳しい検査にも関わらず、依然高い合格率を維持できたことはその重要な証明である。 食品の安全性に対する消費者の関心度が高まる中、日系企業も中国企業もさらに安全性を求めて、生産や作付けの初期段階から関与し、農薬の管理を強化して、ポジティブリストによる一層厳しい検査基準の実施後も日本市場の需要を満たし得るよう、取り組みがなされている。企業のこうした努力が絶えず成果をあげていることも、中国農産物の対日輸出が拡大し続けている主な原因である。
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