| 「日本には、危害を受けた人々を助ける義務がある」 |
| 2005/07/26 |
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25日午後、駐日中国大使館の上映室は満席となり、通路も映画に見入る人々で埋め尽くされた。スクリーンには激しい戦いも、美しいメロディーもなく、朝まで咳き込む主人公の咳だけが聞こえる。しかし、この単調な描写による映画は観客の心を深く動かし、感動させた。主人公の涙が観客の涙を誘い、情緒あふれる主題歌にあわせ、ティッシュペーパーで涙をふき、しゃくり泣きをする観客の声が聞こえる。観客の大部分が日本の青年で、日本が遺棄したガス弾が中国人に危害をもたらした状況を収録した、日本人の海南友子(かなともこ)さんが製作したドキュメンタリー「にがい涙の大地から」を上映する特別な上映会である。 今回の上映会は、駐日中国大使館が開催する中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利60周年記念行事のトップを切るイベントで、王毅大使が上映前にあいさつし、「この映画の製作は、良識をもつ1人の日本人の歴史に対する責任感、侵略戦争を憎み、平和を求め、渇望する気持ちを反映したものだ」と述べた。また、多くの日本人、特に青年がこの映画を見て、かつて発生し、現在も存在する厳しい現実を理解し、歴史問題を正しくかつ適切に処理する問題を真剣に考え、実際行動により侵略に反対し、戦争を放棄し、人類の平和と良識を守るよう希望を表明した。
上映会は王毅大使の談話を裏付けるものだった。映画を見終わった観客の厳しい表情から、映画が観客の心を動かしたことを見て取ることができる。早稲田大学を卒業したばかりの渡辺崇さんは、映画の感想を率直に語った。渡辺さんは次のように話した。中学に入ってから、いろいろなチャンネルを通じ、一部の日本の軍人が化学兵器を使用していたことは知っていたが、その結果がこのように深刻なものだとは思わなかった。映画は中国人被害者の悲惨な状況が反映されており、深く心を動かされた。また「日本政府は被害者に対する賠償責任を全面的に負うべきで、民間人も相応の寄付を募り、日本の化学兵器のため苦しんでいる中国人民を支援する必要がある」との考えを示した。 上映会の後、大使館は懇談会を開き、特別ゲストとして製作者の海南友子さんを招いた。海南さんは製作過程を紹介するとともに、かつて日本が他国を侵略した歴史に正しく対処し、かつて日本が危害を加えた人々を、責任をもって支援することを学ぶよう、懇談会に出席した日本の青年に呼びかけた。また、次のように指摘した。日本のメディアは常に被害者の視野から戦争を回顧しており、日本が他国を侵略した犯罪行為を徹底的に暴露していない。この「加害責任」を、日本のメディアは人々に明確に提示していない。良識のある少数の旧日本軍兵士が自身の犯罪行為を率直に語ろうとすれば、右翼が直ちに脅しをかけ、発言できないようにしてしまう。 日本政府は日本の化学兵器により被害を受けた中国人に賠償することを拒否し続けている。海南さんは次のように話した。日本政府はイラクに派兵した重要な根拠の一つとして、化学兵器などの大量殺傷兵器を保有している疑いがイラクにあることをあげている。存在することが確認できない化学兵器のためイラクに派兵できるのであれば、なぜ実際に存在し、他国に遺棄された化学兵器を、責任をもって処理できないのか。なぜ日本の化学兵器により現実に被害を受けている中国人を、責任をもって助けることができないのか。日本には、かつて危害を受けた人々を助ける責任があり、能力も持っている。 さらに「この面で、日本人は、より多くのことに取り組む義務がある」と強調した。
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