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2016年政府活動報告
2016/03/14
 

代表のみなさん

ここにわたくしは国務院を代表して、大会に政府活動報告を行い、審議を求めるとともに、全国政治協商会議の委員のみなさんからも意見を求めたいと思う。

. 2015年度の活動の回顧

昨年、わが国の発展はさまざまな困難と厳しい試練に直面した。こうしたなか、習近平同志を総書記とする党中央の力強い指導の下、全国各民族人民は揺るがぬ自信と非凡な勇気をもって、堅塁を攻略し難関を克服し、進んで新しいことに挑戦した。その結果、経済・社会発展は安定の中で前進・好転し、年間主要目標・主要任務は達成され、改革開放と社会主義現代化建設は新たな重要な成果を収めた。

――経済の動きが合理的な範囲内に保たれた。国内総生産(GDP)が67兆7000億元に達し、6.9%増となった。これは世界主要経済国・経済圏のうちで上位の伸び率である。食糧生産量が「12年連続の増加」を実現し、消費者物価の上昇率が比較的低い水準に保たれた。とくに雇用情勢が全般的に安定し、都市部の新規就業者数が1312万人と年間の所期目標を上回り、経済の動きの大きなハイライトとなった。

――構造調整に好ましい進展があった。サービス業の対GDP比が50.5%に上がり、初めてGDPの半分を超えた。経済成長に対する消費の寄与率が66.4%に達した。ハイテク産業と設備製造業の伸びが一般工業を上回った。GDP1単位当たりのエネルギー消費量が5.6%減少した。

――発展の新たな原動力が急成長した。革新駆動型発展戦略が引き続き推進され、インターネットと各産業との融合が加速し、新興産業が急成長を遂げた。大衆による起業・革新が活発になり、新規登記・登録企業が通年で21.6%、一日平均で1万2000社増えた。こうした新たな原動力は、雇用の安定化や産業構造高度化の促進に突出した役割を果たし、まさに経済・社会の深いレベルでの変革を促している。

――人々の生活がさらに改善された。全国住民の1人当たり可処分所得が実質で7.4%伸び、経済成長率を上回った。昨年末時点の国民貯蓄残高が8.5%伸び、4兆元以上増えた。新たに農村の6434万人の飲用水安全問題が解決された。貧困対策にいっそう力を入れ、農村の貧困人口が1442万人減った。

科学技術分野におけるイノベーションの成果の数々が世界の先端レベルに追いついた。第3世代原子力発電技術が大きな進展を遂げ、国産C919大型旅客機がラインオフし、屠(と)呦呦(ゆうゆう)氏がノーベル生理学・医学賞を受賞した。わが国の発展が収めた成果に、全国各民族人民は大いに湧き立ち、誇りを深めた。

この一年を振り返るに、以上の成果を収めるのは容易なことではなかった。これらの成果は、きわめて複雑で厳しい国際環境の中で勝ち取ったものである。昨年は世界経済の成長率がここ6年で最低となり、世界貿易の伸びがそれをさらに下回り、ばら積み貨物の価格が大幅に下落し、国際金融市場が激しく変動した。こうした環境により、わが国の経済は直接的な打撃と影響を受けた。これらの成果は、国内の深層部の矛盾が顕在化し、経済の下押し圧力が強まる中で勝ち取ったものである。「三期重複(成長速度の変換期、構造調整の陣痛期、過去の刺激策の消化期の同時到来)」の局面の下、経済対策はジレンマや二進も三進も行かない問題に多々直面したため、長期目標と短期目標を結びつけ、プラス面を活かしてマイナス面を避け、効果的に対処する必要があった。これらの成果は、わが国の60兆元超という大きな経済規模を基準値として収めたものである。現在のGDPの伸び1ポイント当たりの増分は、5年前の1.5ポイント、10年前の2.5ポイントの増分に相当する。経済は規模が大きくなるほど、成長が難しくなるものである。困難と圧力を前にして、全国各民族人民は多大な努力を払い、それらを一つ一つ乗り越えてきた。これは、どんな艱難辛苦も中国の発展の歩みを止められないことを再度示したのである。

われわれはこの一年、主に以下の取り組みを行った。

(1) 安定成長・構造調整・リスク防止に力を入れ、マクロコントロールの方式を刷新した。強まり続ける経済の下押し圧力に対処するため、われわれは区間コントロール(経済の動きを合理的な範囲内に保つための調整)を土台としてターゲット・コントロール(対象を特定した調整)と臨機応変なコントロールを実施した。積極的な財政政策では、度合いの強化と効果の向上を重視し、構造的減税の対象範囲を拡大し、全般的な料金等の引き下げを進め、財政の遊休資金の活性化に取り組んだ。地方債の発行によって既存債務3兆2000億元の借り換えを行い、利息負担を約2000億元減らし、地方政府の債務償還圧力を軽減した。穏健な金融政策では、緩和と引き締めの適度な力加減を重視し、金利と預金準備率を度々引き下げ、預貸率の管理を見直し、金融政策手段を刷新し、実体経済への支援を強化した。有効投資を増やし、特別基金を創設し、水利、都市部のバラック区と農村の老朽危険家屋の改築、中・西部の鉄道・自動車道路など脆弱部分の補強を強化した。重点分野における消費促進プロジェクトを実施し、都市・農村住民の観光・インターネットショッピング・情報関連消費等の急速な伸びを実現した。昨年は金融分野のさまざまなリスクと試練にも積極的に対処し、金融の系統性(システミック)リスク・地域性(リージョナル)リスクを生じさせないという最低ラインを守り、国の経済・金融の安全を守った。

2)市場の活力喚起を中心に、改革開放にいっそう力を注いだ。われわれは「ばらまき」型の強い景気刺激策をとらず、構造的改革を持続的に推し進めた。「行政簡素化と権限委譲」、「緩和と管理の結合」、「サービスの最適化」改革を踏み込んで推進した。311の行政審査・認可事項を撤廃または委譲し、123の職業資格許可・認定事項を撤廃し、非行政許可審査・認可(行政許可法の枠外の行政審査・認可)を完全に廃止した。工商登記(商業登記)に必要だった事前審査・認可事項の85%を見直し、「三証合一、一照(ライセンス)一碼(コード)(工商営業許可証、組織・機関コード証、税務登記証を一本化し、一つの営業許可証、一つの社会信用コードに統一すること)」を全面的に実施した。事中・事後の監督管理を強化し、公共サービスのプロセスを改善した。手続きが一段と簡単になり、全社会において大衆と企業の起業・革新の意欲が日々高まっている。

財政・租税と金融などの重点改革を踏み込んで推し進めた。中央から地方への特別移転支出の項目が3分の1削減され、一般的移転支出の規模が増した。「営業税から付加価値税への切り替え」が着実に進められ、資源税の従価課税の適用枠が広がった。預金金利の上限規制を撤廃し、預金保険制度を導入し、人民元のクロスボーダー決済システムを確立した。価格改革がいっそう強化され、中央政府の価格決定項目が80%、地方政府の価格決定項目が半分以上も減った。国有企業・農村・投融資・エコ文明などの分野の改革も整然と推し進められ、改革の全面的深化の効果がはっきりと現れてきている。

開放による改革・発展の促進を堅持した。対外貿易の安定化に努め、輸出割戻し税分担の仕組みを見直し、輸出入段階での料金徴収を整理・規範化し、貿易円滑化の水準を高め、輸出構造の好ましい変化をもたらした。外商投資(外国企業・外国投資家からの投資)の制限条目が半分に減り、届出制に基づく管理が95%以上のケースで実施され、実質外資利用額が5.6%増の1263億ドルとなった。非金融分野の対外直接投資額は14.7%増の1180億ドルであった。上海自由貿易試験区の経験を広め、広東自由貿易試験区、天津自由貿易試験区、福建自由貿易試験区を新設した。人民元が国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)通貨バスケット入りした。アジアインフラ投資銀行(AIIB)が正式に設立され、シルクロード基金が運営を開始した。中韓自由貿易協定(FTA)と中豪FTAを締結し、中国・ASEAN自由貿易地域(ACFTA)のアップグレード交渉の成果たる「議定書」に調印した。「一帯(ベルト)一路(ロード)(シルクロード経済ベルトと21世紀・海のシルクロード)」建設の成果が現れ、生産能力をめぐる国際協力のペースが上がり、高速鉄道や原子力発電など中国製設備の海外進出に大きな進展があった。

3)質・効率の向上に照準を定め、産業の革新・高度化を推進した。革新駆動型発展戦略の要綱と意見(ガイドライン)を策定・実施し、大衆による起業・革新の促進政策・措置をうち出し、「Internet+」行動計画を着実に実行し、経済発展の新たな原動力を増強した。今や大勢の創客(メイカーズ)が革新・起業の道を進んでいる。われわれはまた、農業支援政策を充実させ、農業発展パターンの転換を促進した。さらに、工業の伸びの鈍化や企業収益の低下に対処すべく、われわれは新興産業の育成と在来産業の改革・進化の両方に力を入れた。「中国製造(メード・イン・チャイナ)2025(中国製造業10ヵ年計画)」 を実行に移し、国家新興産業ベンチャー投資誘導基金と国家中小企業発展基金を創設し、国家自主イノベーションモデル区を増やした。過剰生産能力の解消に積極的に取り組み、企業の合併・再編を推し進めた。この3年で、製鋼・製鉄9000万トン以上、セメント製造23000万トン、板ガラス製造7600万重量箱以上、アルミニウム電解製造100万トン以上分の旧式生産能力を廃棄した。生産者向けサービス業と消費者向けサービス業の急速な発展を促進した。省エネ・排出削減と環境保護にも尽力し、各般の拘束的指標を超過達成した。温室効果ガス排出削減の自主行動目標を公表し、気候変動をめぐる国際交渉がよい成果を上げるよう促した。

4)発展の新境地の開拓を見据え、地域間の調和発展と新しいタイプの都市化を促進した。東部、中部、西部、東北地区の「四大重点地区」の調和発展を引き続き推し進め、「一帯一路」建設、京津冀(北京市・天津市・河北省)地区の協同発展、長江経済ベルト発展の「三大戦略」を重点的に推進し、インフラ、産業配置、生態環境保護などの面で重要プロジェクトを数多く実施した。チベット自治区、四省(青海・四川・雲南・甘粛)のチベット族居住区域、新疆ウイグル自治区の発展を促進する政策措置を策定・実施した。戸籍制度の改革を推進し、居住証制度をうち出し、都市部のインフラ整備を強化した。新しいタイプの都市化は新たな成果を収めた。

5)人々の福祉の増進をしっかりと踏まえて、社会諸事業の改革と発展を推し進めた。財政が逼迫している状況下、民生の保障を引き続き強化した。新たな政策をうち出して大学新卒者と就職困難層の就職・起業問題を重点的に解決した。都市部の保障タイプ住居(低所得者向けの安価な住宅)プロジェクトでは772万戸を基本的に完成させ、バラック区の住宅改築では601万戸着工し、農村の老朽危険家屋の改築では432万戸を完了させ、住宅難に苦しむ多くの世帯の夢をかなえた。設備や環境に不備がある貧困地区の義務教育学校の運営条件の改善を加速し、小・中・高等学校教員の職階評定制度の改革をさらに進めた。貧困地区の農村からの重点大学入学者がさらに10.5%増えた。県級公立病院総合改革を全面的に展開し、住民向け重大疾患保険を広め、重大・特別重大疾患医療救済制度、生活困難障害者向け生活補助金制度、重度障害者向け介護補助金制度を確立した。最低生活保障金、優遇扶助対象者給付金、企業定年退職者基本養老金などの基準額を引き上げ、政府機関・事業体の養老保険制度の改革推進と給与制度の十全化に取り組んだ。基本的公共文化サービスの整備を強化した。広範な人民大衆がより多くの獲得感を得た。

6) 社会の調和と安定を促進し、法に基づく行政・統治(ガバナンス)方式の刷新を推し進めた。国務院は、全国人民代表大会常務委員会に法案を11本提出して審議・承認を求めたほか、行政法規を8本制定あるいは改正した。政務公開の推進を加速し、電子政府とオンライン行政サービスを押し広めた。重要政策の実施状況に対する監督・査察および問責の仕組みを確立し、第三者評価の導入を広げた。自然災害と突発的事態に効果的に対処した。労働安全の監督管理の強化により、事故総数と重大・特別重大事故、重点産業事故の件数が引き続き減少した。食品安全創生モデル事業を推進した。社会治安総合対策を強化し、各種の違法・犯罪行為を法に基づいて取り締まり、公共の安全を力強く守った。

われわれは「三厳三実」特別教育を踏み込んで展開し、党中央の「八項目規定(大衆路線の徹底、仕事における無駄の抑制など)」の精神を粘り強く貫徹し、「四つの悪風(形式主義・官僚主義・享楽主義・贅沢浪費の風潮)」を断固是正し、国務院の「法三章(①庁舎等の新築・改築・拡張、②政府機関等の人員定数、③海外出張・公務接待・公用車の経費という三点の抑制に関する約束事)」を厳格に履行した。行政監察と会計監査を強化した。党風・廉潔政治建設と反腐敗闘争を強力に推し進め、多くの腐敗分子を処罰した。

われわれは中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年を盛大に記念し、世界反ファシズム戦争の東方の主戦場としてのわが国の歴史的位置付けと大いなる貢献を集中的に宣明し、各国の人々とともに平和を擁護し正義を守っていくという中国人民の固い信念をはっきりと示した。

この一年、全方位外交は多大な成果をあげた。習近平主席をはじめとする指導部の面々は多くの国々を歴訪し、一連の国連サミット、20ヵ国・地域首脳会合(G20サミット)、アジア太平洋経済協力(APEC)非公式首脳会議、国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)首脳会合、東アジアサミット(EAS)・関連会議(ASEAN+1、ASEAN+3等)、世界経済フォーラムなど重要な催しに出席した。中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)サミット、中国・EU首脳会議を成功裏に開催し、中国・中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)フォーラムをスタートさせた。主要大国との関係が新たな進展を遂げ、周辺諸国との実務協力がいっそう進み、発展途上国との友好協力が絶えず広がり、国連など国際機関・国際的枠組みとの関係が全面的に強化され、経済外交、人的・文化的交流が著しい成果をあげた。中国は責任ある大国として、国際的・地域的な取り組みにおいて、重要かつ建設的な役割を果たした。

代表のみなさん

以上、この一年に収めた成果は、習近平同志を総書記とする党中央が全局を統括し、科学的政策決定を行った結果であり、全党・全軍・全国各民族人民が心を一つにして協力し、粘り強く奮闘した結果である。わたくしは国務院を代表して、全国各民族人民、民主諸党派、各人民団体ならびに各界の方々に対して、心から感謝の意を表すものである。また、香港特別行政区の同胞、澳門特別行政区の同胞、台湾の同胞ならびに海外の華僑同胞に対して、心から感謝の意を表すものである。そして、中国の現代化建設事業に関心を寄せ、お力添えしてくださった各国の政府、国際機関ならびに各国の友人のみなさんに対して、心から感謝の意を表すものである。

昨年の成果を十分に評価する一方で、わが国の発展にはなおも少なからぬ困難や問題が存在しているということも、われわれは冷静に見て取っている。世界貿易の不振などのあおりを受けて、昨年度わが国の貿易総額は減少し、所期目標を達成できなかった。投資が伸び悩み、一部の産業で生産能力の過剰が深刻であり、一部の企業の生産・経営面の困難が増し、地域・産業ごとに情勢にばらつきがみられ、財政収支の矛盾が際立ち、金融などの分野にリスク要因が存在している。大衆が関心を寄せている医療、教育、養老、食品・医薬品安全、所得分配、都市管理などの面で問題が多く、深刻なスモッグが一部の地域でしばしば発生している。とくに痛ましいことに、昨年は「東方之星」沈没事故、天津港特別重大火災爆発事故などが発生し、甚大な人的・物的損害をもたらした。この教訓はきわめて重く、真剣に汲み取らなければならない。また、政府の取り組みに不十分な点がなおも存在し、徹底されていない改革や政策措置がある。一握りの幹部に職責の不履行、履行能力欠如、不適切な履行の問題がみられ、一部の分野における不正の気風や腐敗問題が無視できない。われわれは危機感と責任感をいっそう強め、こうした問題の解決にさらに力を入れ、人民の望みを施政の方向とし、政府活動に全身全霊を傾け、必ずや人民の切なる負託に応えなければならない。

代表のみなさん

2015年は第12次5ヵ年計画の詰めの年であった。この5年間でわが国の発展は世界の注目を集める成果を収めた。中国共産党第18回全国代表大会以来、習近平同志を総書記とする党中央の力強い指導の下、複雑に錯綜する国際環境と困難で重い国内の改革・発展・安定の任務を前にして、われわれは引き続き「安定を保ちつつ前進を求める」という活動全体の基調を堅持し、改革開放を深め、当面はもとより長期的にも有益な一連の重要措置を講じ、第12次5ヵ年計画の定めた主要目標・任務を全面的に達成した。具体的には、①経済が比較的速い発展を持続した。 GDPの年平均成長率が7.8%で、経済規模で世界第2位をしっかりとキープし、モノの貿易額で世界第1位となるとともに主要対外投資大国ともなった。②構造調整が画期的な進展を遂げた。サービス業が最も大きな産業となり、工業化と情報化の融合が深まり、農業総合生産能力が著しく強化された。消費が経済成長を支える主要な力となった。都市部の居住者が人口の半数を超えた。GDP1単位当たりのエネルギー消費量が18.2%、主要汚染物質排出量が12%以上減少した。③インフラのレベルが全面的に急上昇した。鉄道の営業距離が12万1000キロに達した。そのうち高速鉄道は1万9000キロを超え、世界の高速鉄道の60%以上を占めるようになった。高速道路の営業距離が12万キロを超えた。「南水北調(南部から北部への送水)」プロジェクトでは、東ルートと中央ルートの工事が完了して水が通った。世界最大の第4世代移動通信(4G)ネットワークをつくり上げた。④科学技術革新に大きなブレークスルーがあった。量子通信、ニュートリノ振動、鉄系高温超伝導などの基礎研究が多くの独創的成果をあげ、有人宇宙飛行、月面探査、深海探測などのプロジェクトが世界の先端レベルに追いついた。⑤人々の生活水準が著しく向上した。住民所得の伸び率が経済成長率を上回り、都市と農村の所得格差が持続的に縮小した。都市部の新規就業者数が6400万人を超えた。都市部の保障タイプ住居プロジェクトで4013万戸が建設され、1億人以上の市民が満足げに入居した。農村の貧困人口が1億人余り減少し、農村の3億人余りの飲用水安全問題が解決された。⑥社会発展が著しい成果を収めた。教育の公平性と質が顕著に向上した。基本医療保険が全国民カバーを実現し、基本養老保険の加入率が80%を超えた。文化的ソフトパワーが持続的に高まった。法に基づく国家統治が全面的に推し進められた。中国の特色ある軍事改革が著しい成果をあげた。5年間の努力を経て、わが国の経済力、科学技術力、国防力、国際的影響力はまた一つ大きく向上した。

第12次5ヵ年計画期の輝かしい成果は、中国の特色ある社会主義の巨大な優越性を十分に証明し、中国人民の無尽の創造力を集中的に示し、中華民族の自信と結束力を大いに強めた。この成果は、「二つの百周年」の奮闘目標(①中国共産党創立百周年までの小康社会の全面的完成、②新中国成立百周年までの富強・民主・文明・調和の社会主義現代化国家の完成)の実現への新たな征途においても勇往邁進するよう、必ずや全国各民族人民を奮い立たせるであろう。

. 135ヵ年計画期の主要目標・任務と重要措置

国務院は、「国民経済・社会発展第135ヵ年計画の策定に関する中共中央の提案」に基づいて編成した「国民経済・社会発展第135ヵ年計画要綱(草案)」を大会に提出して審議を求める。

「要綱(草案)」は、小康社会の全面的完成という奮闘目標をしっかりと中心に据え、発展の不均衡・不調和・持続不可能といった突出した問題にねらいを定め、革新、調和、グリーン、開放、共有という発展理念の確固たる樹立と徹底した貫徹の必要性を強調し、今後5年の経済・社会発展の主要目標・任務を明確にし、発展を支える一連の重要政策、重要プロジェクト、重要事業をうち出し、以下の六つの面を際立たせた。

――経済の中高速成長を保ち、産業の中高次元化を促進する。小康社会の全面的完成という目標を達成し、2020年までにGDPと都市・農村住民1人当たりの所得を2010年の2倍にするためには、第135ヵ年計画期の経済成長率は年平均6.5%以上をキープしなければならない。産業構造の最適化・高度化の推進を加速し、技術水準が高く牽引力が強い一連の重要プロジェクトを実施する。2020年までに、先進的製造業、現代サービス業、戦略的新興産業の割合を大幅に上昇させ、全員労働生産性(就業者人口1人当たりのGDP) を87000元から12万元以上まで高める。2020年には、わが国の経済規模は90兆元を超え、発展の質と効率が顕著に向上しているであろう。わが国のような巨大な人口を擁する発展途上国では、これはまさしく偉業となる。

――革新による牽引作用を強化し、発展に強大な原動力を注ぐ。革新は発展をリードする第一の原動力であるから、それを国の発展全局の核心に位置づけ、革新駆動型発展戦略を踏み込んで実施しなければならない。新たな国家重要科学技術プログラムを数多く立ち上げ、ハイレベルの国立科学センターと国立技術革新センターを数多く整備し、国際競争力のある革新型リーディング・カンパニーを数多く育て上げる。大衆による起業・革新を持続的に促す。ビッグデータ、クラウドコンピューティング、モノのインターネット(IoT)の幅広い応用を促進する。品質強国・製造強国づくりを急ぐ。何としても2020年までに、基礎研究、応用研究、戦略的先端研究において重要なブレークスルーを実現し、社会全体の研究開発(R&D)費の対GDP比を2.5%に、経済成長に対する科学技術進歩の寄与率を60%に高め、革新型国家・人材強国の仲間入りを果たす。

――新しいタイプの都市化と農業現代化を推し進め、都市・農村間、地域間の調和発展を促進する。都市・農村間、地域間の格差を縮小させることは、経済構造調整の重点であり、発展の潜在力を解き放つカギでもある。人間を核心とする新しいタイプの都市化を深く推進し、農業からの移転人口とその他の常住人口約1億人の都市戸籍への転籍を実現し、約1億人が暮らしているバラック区と「城中村(都心にある村)」の改築を完了し、約1億人の中・西部地区内での都市化(市民化)を導く必要がある。2020年までに、常住人口ベースの都市化率を60%に、戸籍人口ベースの都市化率を45%に引き上げる。水利、農業機械、現代的種子事業などのプロジェクトを実施し、農業の適正規模経営と地域化配置・標準化生産・社会化サービスを推進する。2020年までに、食糧など主要農産物の供給と品質安全をよりよく保障し、農業の現代化レベルを著しく向上させる。地域発展総体戦略を土台とし、「三大戦略」を先導役として、沿海・沿江・沿線経済ベルトを柱に縦横に伸びる経済軸帯をつくり上げ、波及・先導効果の強い都市群と成長極を数多く育成する。重要インフラの整備を強化し、高速鉄道の営業距離を3万キロに伸ばして80%以上の大都市をカバーし、高速道路を新設または改修によって約3万キロ開通させ、ブロードバンド・ネットワークを都市・農村にくまなく普及させる。

――生産方式とライフスタイルのグリーン化を促進し、生態環境の改善を加速する。発展の中での保護、保護の中での発展を堅持し、エコ文明建設を持続的に推進する。大気・水質・土壌汚染対策行動計画を踏み込んで実施し、生態系の保護と復元を強化する。今後5年で、GDP1単位当たりの水使用量、エネルギー消費量、二酸化炭素排出量をそれぞれ23%、15%、18%削減し、森林率を23.04%に引き上げ、エネルギー・資源の開発利用の効率を大幅に高め、生態環境の質を全般的に改善する。とくにスモッグ対策を目に見える形で進展させ、地区級都市および地区級以上の都市の空気のきれいな日の割合を80%以上にする。われわれは青い空、豊かな緑、きれいな水に恵まれた「美しい中国」づくりに根気よく取り組んでいかなければならない。

――改革開放を深化させ、発展の新体制を構築する発展は根本的には改革開放によってもたらされるものである。それゆえ、改革を全面的に深化させ、基本的経済制度を堅持し充実させ、現代的財産権制度を確立し、法治政府を基本的に築き上げ、資源配分において市場に決定的な役割を果たさせつつ政府の機能をよりよく発揮し、経済発展の新常態(ニューノーマル)をリードする体制・仕組みと発展パターンの形成を急がなければならない。「一帯一路」建設を大きく進展させ、生産能力をめぐる国際協力において新たな突破口を開く。対外貿易を「優進優出(品質・効率志向の選択的輸出入)」型へと転換させ、サービス貿易の割合を顕著に高め、貿易大国から貿易強国へと邁進していく。「参入前内国民待遇とネガティブリスト管理」制度を全面的に実施し、ハイスタンダードなFTAネットワークを徐々に構築し、開放型経済の新たな体制・枠組みをほぼ形にする。

――人々の福祉を持続的に増進し、全人民が発展の成果を共有できるようにする。人民を中心とする発展思想を堅持し、基本的民生保障における脆弱部分の補強に努め、「共同富裕」に向けて着実に前進していく。貧困脱却の堅塁攻略戦に断固として勝利し、わが国現行の基準で農村貧困人口にあたる人々を貧困から脱却させ、貧困県にあたる県にもれなくこの不名誉な呼び名を雪(そそ)がせ、地域的な貧困の集中を解消する。国の基本的公共サービス項目リストを作成する。より公平でより持続可能な社会保障制度を確立し、十全化する。義務教育学校の標準化、高等学校段階の教育の普及、世界トップレベルの大学・学科づくりなどのプロジェクトを実施し、生産年齢人口の平均就学年数を10.23年から10.8年に引き上げる。都市部の新規就業者数を5000万人以上とする。所得分配制度をより完全なものにし、所得格差を縮小させ、中間所得層の割合を高める。住宅保障体系を充実させ、都市部バラック区の住宅を2000万戸改築する。「健康中国」の建設を推進し、平均寿命を1歳伸ばす。現代的公共文化サービス体系を構築し、公民道徳建設、中華文化伝承などのプロジェクトを実施する。われわれは人民の物質的生活だけでなく精神生活もいっそう豊かにしていかなければならない。

135ヵ年計画期の経済・社会発展に関する活動を首尾よく進め、小康社会の全面的完成という目標を達成するためには、以下の三点をしっかりと押さえなければならない。①発展という最重要任務にしっかりと力を入れ、手を緩めないこと。発展こそ絶対的道理であり、わが国のあらゆる課題を解決するカギである。今後5年は「中所得国の罠(わな)」を克服する重要な段階であり、諸々の矛盾やリスクが明らかに増える。発展は、流れに逆らって舟を進めるのと同じであり、前進しなければ後退してしまう。経済建設という中心をいささかも揺るぐことなく堅持し、科学的発展を推し進め、試練に適切に対処して、中国経済という巨船を遥かな遠洋へと突き進ませなければならない。②構造的改革を強力に推進すること。現在、発展における総量の問題と構造的問題が並存しており、後者が一段と際立っているため、改革の方法で構造調整を推し進める必要がある。総需要を適度に拡大するとともに、供給側の構造的改革に重点的に取り組み、「引き算」と「足し算」をともに用いて、無効な供給とローエンドの供給を減らし、有効な供給とミドル・ハイエンドの供給を拡大し、公共財と公共サービスの供給を増やし、供給と需要が経済発展を相乗的に促進するようにし、全要素生産性を高め、社会的生産力を絶えず解放し発展させる。発展の新旧原動力のバトンタッチ・転換を速めること。経済発展には、新旧原動力を切り替えるプロセスが必ず伴うものである。つまり、旧原動力が弱まり出すと、新原動力の出現と旧原動力の形態転換とが必要となり、新たな「ダブルエンジン」が形成され、経済はようやく持続的成長と新たなステージへの飛躍の推進力を得る。現在、わが国の発展はまさにこのような肝心な時期にあるため、新原動力を大きく育て上げ、新経済の発展を速めなければならない。新技術・新産業・新業態の急成長を促し、体制・仕組みの刷新によってシェアリングエコノミーの発展を促進し、シェアリングの場を構築し、ハイテク産業、現代サービス業などの新興産業クラスターを大きく成長させ、パワフルな新エンジンをつくり出す必要がある。情報ネットワークなどの現代技術を活用して、生産・管理・マーケティングモデルの変革を促し、産業チェーン・サプライチェーン・バリューチェーンを再構築し、旧原動力の改良・進化をはかり、そこから新たな生気と活力を引き出す。

根本から言えば、発展を生み出す限りない力は人民大衆のなかに秘められている。9億を超える労働力人口、1億を超える高等教育を受けた人材と専門的技能を持つ人材こそ、われわれの最大の資源であり、強みである。新旧原動力の転換を実現し、発展を人的資源・人材資源と科学技術革新により多く頼る方式へ移行させることは、産みの苦しみを伴う調整のプロセスであり、希望に満ちた進化のプロセスでもある。この関門さえ突破すれば、中国経済は必ずや不死鳥の如くよみがえり、再び光り輝くことができる。

今後5年を展望すると、われわれは必勝の自信に満ちる。小康社会の全面的完成という目標は期限までに達成でき、人々の生活はよりよくなり、中国の特色ある社会主義事業の前途は必ずより明るいものとなる。

. 2016年の重点活動

今年度は、小康社会の全面的完成に向けた決勝段階の最初の年であり、構造的改革の推進における堅塁攻略の年でもある。政府活動を順調に進めるには、以下のことが必須である――中国の特色ある社会主義の偉大な旗印を高く掲げ、中国共産党第18回全国代表大会と第18期中央委員会第3回、第4回、第5回全体会議の精神を全面的に貫徹し、鄧小平理論、「三つの代表」重要思想、科学的発展観を導きとし、習近平総書記の一連の重要講話の精神を深く貫徹し、五位一体(経済建設・政治建設・文化建設・社会建設・エコ文明建設)の総体的配置と「四つの全面(①小康社会の全面的完成、②改革の全面的深化、③全面的な法に基づく国家統治、④全面的な厳しい党内統治)」の戦略的配置に従い、改革開放を堅持し、新たな発展理念による発展のリードを堅持し、「安定を保ちつつ前進を求める」という活動全体の基調を堅持し、経済発展の新常態に適応し、マクロ政策による経済の安定化、産業政策による的確な方向付け、ミクロ政策による市場の活性化、改革政策による改革の徹底、社会政策による民生最低ラインの保障という全体方針をとり、安定成長と構造調整のバランスをしっかりと押さえ、経済の動きを合理的な範囲内に保ち、供給側の構造的改革を重点的に強化し、発展の新たな原動力の育成を急ぎ、従来の比較優位の改良・進化をはかり、過剰生産能力の解消、過剰在庫の消化、過剰債務の縮減、コストの引き下げ、脆弱部分の補強にしっかりと取り組み、民生の保障を強化し、リスクを確実に防止・抑制し、がんばって第13次5ヵ年計画期の経済・社会発展の幸先のよいスタートを切る。

今年度の発展の主要所期目標は次のとおりとする――◇GDP成長率は6.5~7%とする。◇消費者物価の上昇率は3%前後とする。◇都市部新規就業者数は1000万人以上とし、都市部登録失業率は4.5%以内に抑える。◇輸出入を安定・好転させ、国際収支を基本的に均衡させる。◇住民所得の伸び率を経済成長率とほぼ同じにする。◇GDP1単位当たりのエネルギー消費量を3.4%以上削減し、主要汚染物質の排出量を引き続き減少させる。

6.5~7%という経済成長率の所期目標は、小康社会の全面的完成という目標との兼ね合いと、構造的改革の推進の必要性とを考慮した結果であり、市場の予測の安定化とリードにも資する。安定成長の主たる目的は雇用の確保と民生の改善にある。6.5~7%の成長率であれば、比較的十分な雇用を確保できる。

各方面の状況を総合的に分析してみると、今年度わが国の発展が直面する困難はより多大に、試練はより厳しくなるため、われわれは激闘に向けた準備を十分にしておかなければならない。国際的には、世界経済の抜本的調整と回復力不足、世界貿易の低迷、金融市場とばら積み貨物取引市場の予測不能な変動、地政学的リスクの高まり、外部環境の不安定・不確定要素の増加が、わが国の発展に軽視できない影響をもたらしつつある。国内的には、長年にわたって蓄積してきた矛盾とリスクが一段と顕在化し、経済の成長速度の変換、構造調整の陣痛、新旧原動力の転換が相互に絡み合い、経済の下押し圧力が増してきている。だが、こうした困難と試練は恐れるべきものではない。中国の発展は、ずっと試練に立ち向かいながら前進してきたのであり、どんな困難でも乗り越えられる。長年の急成長を経て、わが国は物的基盤が厚く、経済の強靭性・潜在力・融通性が高くなり、改革開放によって新たな原動力が絶えず注ぎ込まれ、マクロコントロールの刷新において豊富な経験が蓄積されている。とくに、われわれには中国共産党の力強い指導と中国の特色ある社会主義制度があり、中国人民は勤勉で聡明なのである。われわれは心を一つにして当面の困難をともに克服していけば、今年度の経済・社会発展の目標を必ず達成できる。

今年度は、以下の八方面の活動に重点的に取り組むこととする。

(一)マクロ経済政策の安定化と充実化をはかり、経済の動きを合理的な範囲内に保つ。われわれのマクロコントロールには革新の手段と政策の備蓄まだあるので、現状に立脚して的確に手を打ち、経済の下押し圧力に耐え抜く一方で、長期的な視野に立って融通のきく余地を残し、ポテンシャルを高めていくべきである。引き続き積極的な財政政策と穏健な金融政策を実施し、マクロコントロールの方式を刷新し、区間コントロール、ターゲット・コントロール、臨機応変なコントロールを強化し、財政政策・金融政策と産業政策・投資政策・価格政策などの手段を統一的に運用し、構造的改革とりわけ供給側の構造的改革の措置を講じて、経済発展のために好ましい環境を整える。

積極的な財政政策はいっそう強化する。今年度は、財政赤字を前年度比5600億元増の2兆1800億元とし、財政赤字の対GDP比を3%に引き上げる。内訳は、中央財政赤字1兆4000億元、地方財政赤字7800億元とする。このほか、地方特別債を4000億元とし、地方政府の借換債を引き続き発行する。わが国の財政赤字と政府債務の対GDP比は世界主要経済国・経済圏のうちでは比較的低いほうなので、このような予算の組み方は必要かつ実行可能なものであり、安全なものでもある。

財政赤字を適度に拡大するのは、主として減税や料金等の引き下げに充て、企業の負担を一段と軽減するためである。今年度は、下記の三つの措置を講じることとする。「営業税から付加価値税への切り替え」を全面的に実施する。5月1日から建築業・不動産業・金融業・消費者向けサービス業にも試行範囲を拡大するとともに、すべての企業新規増加不動産を仕入れ控除型付加価値税の適用枠に組み入れ、あらゆる業種の税負担を確実に軽減する。規定に違反して設立された政府系基金を廃止し、一部の政府系基金について徴収停止または合併を行い、水利建設基金などの徴収免除範囲を拡大する。行政機関による管理や公的事業体のサービスに払う費用・料金18項目の免除対象枠を、小企業・零細企業からすべての企業と個人に拡大する。上記の政策の実施により、今年度の企業と個人の負担は同改革の前に比べて5000億元超軽減される。そのほかにも、必要な財政支出と政府投資を適切に増やして、民生など弱い分野へのサポートを強化する。財政支出方式の刷新、財政支出構造の最適化をはかって、確保すべきものは必ず確保し、削減すべきものは必ず削減しなければならない。

財政・租税体制の改革を加速する。付加価値税収入の中央と地方の分配比率を合理的に定める。地方の財源にふさわしい税目を地方税に切り替え、税政上の管理権限を適度に地方へ委譲する。中央財政の特別移転支出の規模をさらに縮減し、今年度の一般的移転支出の規模を12.2%拡大する。資源税の従価課税改革を全面的に繰り広げる。法律に基づいて租税徴収管理を行う。地方政府の規範化された起債型資金調達の仕組みを確立し、財政力が強く債務リスクが比較的低い地方政府については、法定手続きを踏んで債務限度額を適切に引き上げる。各級政府は、支出を切り詰めることを堅持し、予算の一銭一銭をオープンかつ有効に使わなければならない。

穏健な金融政策は柔軟で適度なものにする。今年度は、広義マネーサプライ(M2)と社会融資総量残高の増加率の所期目標をともに13%前後とする。公開市場操作、金利、預金準備率、再貸付などさまざまな金融政策手段を総合的に運用し、流動性の合理的なゆとりを保ち、金融政策の波及メカニズムを円滑化し、資金調達コストを引き下げ、実体経済とりわけ小企業・零細企業や「三農(農業・農村・農民)」などへの支援を強化する。

金融体制の改革を深化させる。現代的金融監督管理体制の改革・充実を急ぎ、実体経済への金融サービスの効率を高め、金融リスクの監督管理の全面化を実現する。金利の自由化改革を深化させる。人民元為替レート市場化形成メカニズムを引き続き整備し、人民元為替レートの合理的な均衡水準での基本的安定を保つ。国有商業銀行と開発・政策金融機関の改革を深化させ、民営銀行を発展させ、投資・貸出連動のテストケースを始動させる。株式市場・債券市場の改革と法治化建設を推し進め、多層資本市場の健全な発展を促し、直接金融の割合を高める。「深港通(深圳証券取引所と香港取引所の株式相互取引)」を適時スタートさせる。巨大災害保険制度を確立する。インターネット金融の規範化と発展をはかる。金融包摂とグリーン金融を大いに発展させる。全範囲(外貨建て・人民元建て)対外債務のマクロプルーデンス管理を強化する。制度というオリの抜け穴をなくし、金融秩序を正して規範化し、金融詐欺、違法な資金集め、証券・先物分野の違法・犯罪行為を厳しく取り締まり、金融の系統性(システミック)リスクと地域性(リージョナル)リスクを生じさせないという最低ラインをしっかりと守る。

(二)供給側の構造的改革を強化し、持続成長の原動力を増強する。重点分野における際立った矛盾と問題の解決を中心に、体制・仕組み上の障害を迅速に取り除き、供給側の構造的改革によって供給体系の質と効率を高め、市場の活力と社会の創造力をよりいっそう引き出す。

「行政簡素化と権限委譲」、「緩和と管理の結合」、「サービスの最適化」改革の深化を促す。「敬民の心をもって、簡政の道を行く」。政府の機能を確実に転換し、政府活動の効率・効果を向上させる。行政審査・認可事項の削減に引き続き力を入れ、権限委譲における足並みの不揃い、連携不足、不徹底といった問題の解決を重視し、下部に委譲された審査・認可事項を地方がしっかりと引き継ぎ、きちんと管理できるようにしなければならない。商事制度(商業登記制度など)の改革を深化させ、「証」と「照」の分離(審査・認可と商業登記の強制的順序をなくし、どちらからでも手続きができるようにすること)の試験的導入を広げる。地方政府の権限リストと責任リストを全面的に公表し、一部の地区で市場参入ネガティブリスト制度を試行する。行政機関による管理や公的事業体のサービスの費用・料金、政府が価格を定めたか指導した営利目的のサービスの費用・料金、政府系基金、国の職業資格に関しては、目録リスト管理を実行する。価格改革を深め、価格の監督管理を強化する。発展の妨げとなっている行政法規と法規範文書を改正または廃止する。事中・事後の監督管理の方式を刷新し、「双無作為、一公開」型監督管理を全面的に押し広め、検査対象を無作為抽出し、法執行・検査員を無作為選任して派遣し、検査および処置の結果を速やかに公開する。総合的な行政の法執行の改革を推進し、企業の信用情報の統一的集約と法律に基づく開示、不良信用企業に対する諸部門の合同制裁、社会による監督を実施する。「Internet+行政サービス」を大いに押し広め、部門間のデータの共有を実現し、大衆と企業に手間隙いらずのサービスを提供する。「煩苛を簡除し、非法を禁察する(わずらわしい規則・制度を簡素化または撤廃し、人々の生活を乱すような不法行為を禁じる)」ことによって、人民大衆により平等な機会とより広い創造の場をもたらす。

社会全体の起業・革新の潜在力を十分に解き放つ。革新駆動型発展戦略の実施に力を入れ、科学技術と経済の深いレベルでの融合を促進し、実体経済全般の資質と競争力を高める。革新の主体としての企業の地位を強化する。企業の研究開発費加算控除を確実に実施し、ハイテク企業・科学技術企業のインキュベーターなどへの租税優遇政策を充実させる。業界のリーディングカンパニーによるハイレベルの研究・開発機構の整備をサポートする。国家自主イノベーションモデル区試行政策の全国への拡大を急ぎ、国家自主イノベーションモデル区、ハイテク産業開発区をさらに多く整備し、全面的革新・改革試験区を築き上げる。大衆の英知と力を結集する上での大衆による起業・革新と「Internet+」との相乗効果を発揮する。クラウドイノベーション、クラウドソーシング、クラウドサポーティング、クラウドファンディングのプラットホームを築き上げ、大・中・小企業、大学・科学研究機関、創客(メイカーズ)など多方面が連携する新しいタイプの起業・革新の仕組みを形成する。大衆による起業・革新モデル拠点をつくり上げ、起業支援サービス業を育成し、エンジェル投資・ベンチャー投資・産業投資等を発展させる。シェアリングエコノミーの発展を支援し、資源の利用効率を高め、より多くの人々が参加し、豊かになるようにする。より積極的でオープンかつ効果的な人材引き入れ政策を実施する。知的財産権の保護と活用を強化し、知的財産権の侵害やニセモノの製造・販売を法律に基づいて厳しく取り締まる。科学技術管理体制の改革を深化させる。大学と科学研究機関の自主権を拡大し、科学研究管理における煩雑な規則を廃止する。科学技術成果の移転・実用化をサポートする政策措置をとるほか、株券・オプションに対する租税優遇政策と配当金報奨方法を充実させ、科学研究者の創業・革新を奨励する。革新の文化を大いに発揚し、革新のための環境をしっかり整え、人に先んじて果敢に新しいことに挑み、失敗を寛容する好ましいムードを形成し、企業家精神を十分にかき立て、社会全体の起業・革新の積極性を引き出し、発展の強大な推進力を結集する。

過剰生産能力の解消とコスト引き下げ・効率アップに力を入れる。鉄鋼・石炭など経営の困難な業種の過剰生産能力の解消に重点的に取り組み、市場の作用による優勝劣敗、企業の主体的位置づけ、地方による段取り、中央による支援という方針を堅持し、経済・法律・技術・環境保護・品質・安全管理などの手段を運用して、生産能力の新規拡大を厳しく抑え、旧式生産能力を断固廃棄し、過剰生産能力を秩序立てて解消する。合併・再編、債務再編または破産清算などの措置により、「ゾンビ企業」に積極的かつ適切に対処する。財政支援策・金融支援策などを充実させ、中央財政は計1000億元の特別奨励・補助資金を拠出し、過剰生産能力の解消に取り組む企業の従業員の再配置・再就職支援に重点的に充てることとする。総合的措置を講じて、企業の取引・物流・財務・エネルギー消費などのコストを引き下げるとともに、企業からの法的根拠のない料金・費用の徴収を断固食い止める。

財・サービス供給の改善に努める。以下の三つの方面に重点的に取り組む。消費財の品質向上。品質・安全基準を国際基準に合致させる取り組みを加速させ、悪質商品メーカーへの懲罰的な賠償制度を確立する。企業によるカスタムメードやフレキシブル生産の展開を奨励し、常に研鑽に励む職人気質を育て、製品の多様化、品質の向上、ブランドづくりに取り組む。製造業高度化の促進。「中国製造+Internet」を踏み込んで推進し、いくつかの国家級製造業イノベーションプラットホームを構築し、一連のインテリジェント製造モデル事業を実施し、工業基盤強化プロジェクト、グリーン製造プロジェクト、ハイエンド設備プロジェクトなどの重要プロジェクトを立ち上げる。減価償却加速化政策を徹底させ、重要技術改良・高度化プロジェクトを計画を立てて実施する。現代サービス業の発展加速。新たな国家サービス業総合改革の試行作業をスタートさせ、ハイテクサービス業革新プロジェクトを実施し、デジタルクリエイティブ産業の発展に力を入れる。市場参入条件を緩和し、生産者向けサービス業の専門化と消費者向けサービス業の精緻化の水準を高める。一群の光通信普及都市をつくり、5万の行政村に光ファイバーを敷設し、より多くの都市・農村住民がデジタル化生活を享受できるようにする。

国有企業の改革推進に力を入れる。今年と来年の2年間は、改革によって発展を促進し、国有企業の質・効率向上の堅塁攻略戦に断固として取り組まなければならない。国有企業、とくに中央企業の構造調整を推進し、一部を革新・増強し、一部を再編・統合し、一部を整理し撤退させる。株主構成の多元化改革(国有企業の株式会社化改革)を推進し、企業取締役会の権限の明確化、経営者の公募、専門経営者制度、混合所有制、企業従業員持株制度などの試行作業を繰り広げる。企業の人事管理制度の改革を深化させ、公募方式に適うハイレベル人材・企業経営管理者報酬制度を模索して確立する。国有資本投資会社・運営会社の改組・設立を急ぐ。資本の管理を重点として国有資産監督管理機関の機能転換を推し進め、国有資産の流失を防ぎ、国有資産の価値の維持・増大を実現する。地方に国有企業改革の自主権をもっと付与する。国有企業が分担してきた公共サービス機能の除去を急ぎ、積年の課題を解決し、国有企業の体質を大きく改善し、コアコンピタンスを強化する。

非公有制経済の活力をよりよく引き出す。電力・電気通信・交通・石油・天然ガス・都市公共事業など諸分野の市場参入条件を大幅に緩和し、さまざまな隠れた障壁を取り除き、民営企業による投資の拡大と国有企業改革への参加を奨励する。プロジェクトの審査・許可、資金調達関連サービス、財政・租税政策、土地使用などの面で平等待遇を徹底する。各種所有制経済の財産権を法律に基づいて平等に保護し、非公有制企業と非公有制経済の人々の合法的権利と利益を侵害する行為を厳しく取り調べ、処分し、公平・公正・透明・安定的な法治環境をつくり上げ、各種の企業がそれぞれの強みを発揮し、ともに発展するよう促す。

(三)国内需要の潜在力を深く掘り起こし、より大きな発展の空間を切り開く。総需要を適度に拡大し、需要構造を積極的に調整・改革し、需要と供給の効果的な噛み合い、投資と消費の有機的な結合、都市・農村間、地域間の調和発展を促進し、経済発展を安定的かつ永続的に支える内需を形成する。

経済成長を牽引する消費の基礎的な役割を増強する。消費の高度化の趨勢に合わせて、政策面の障壁を取り除き、消費環境を改善し、消費者の権利と利益を守る。養老、ヘルスケア、家政、教育・研修、文化・スポーツ関連等のサービス消費の発展をサポートする。インターネット情報、スマートハウス、個性化消費、ファッション消費など新興の消費を大きく発展させる。オンライン・ツー・オフラインを奨励し、実体商業の革新とパターン転換を推し進める。物流配送網をより完全なものにし、宅配便産業の健全な発展を促す。中古車市場を活発化させ、都市部の駐車場と新エネルギー自動車の充電施設の整備を加速する。消費者金融会社のテスト作業を全国で繰り広げ、金融機関が消費ローンなどの商品を新たに開発することを奨励する。一部消費財の輸入税を引き下げ、免税店を増設する。有給休暇制度をしっかりと実施し、観光交通、観光地・観光スポット、オートキャンプ場などの施設整備を強化し、観光市場の秩序を規範化し、本格的に到来し始めている大衆観光(マス・ツーリズム)時代を迎える。

安定成長・構造調整に対する有効投資の決定的な役割を発揮させる。わが国はインフラ・民生分野に脆弱部分が多く、産業の革新・高度化が早急に必要であり、有効投資の余地はまだまだ大きい。今年は第135ヵ年計画の一連の重要プロジェクトをスタートさせることとする。鉄道投資は8000億元以上、自動車道路投資は16500億元とし、新たに20の重要水利プロジェクトに着工し、水力発電・原子力発電、超高圧(UHV)送電、スマートグリッド、石油・ガスパイプライン、都市部の軌道系交通などの重要プロジェクトを実施する。中央予算枠内の投資を5000億元に増やす。投融資体制の改革を深化させ、引き続き市場化方式で特別建設基金を調達し、地方政府系資金調達受け皿会社の形態転換・制度改革によって市場を通じた資金調達を進め、インフラなどの資産の証券化を模索し、起債による資金調達の規模を拡大する。政府(パブリック)・(・)民間(プライベート)資本連携(・パートナーシップ)(PPP)方式をより完全なものにし、1800億元の誘導基金を効果的に使用し、法律に照らして契約を厳格に履行し、民間資本の参加意欲を十分に引き出す。

新しいタイプの都市化を踏み込んで推し進める。都市化は、現代化を実現する上で必ず通らなければならない道であり、わが国の内需の潜在力と発展の原動力の最大の在(あ)処(か)でもある。今年は以下の三つの活動に重点的に取り組む。農業からの移転人口の市民化を加速する。戸籍制度の改革を深化させ、都市部への転籍条件を緩和し、「人口・土地・資金」相互連動政策を策定して充実させる。新しいタイプの都市化の総合的試行の範囲を拡大する。居住証には大きな権利と利益がついているから、転籍が済んでいない都市部常住人口にそれをいち早く普及させ、彼らが居住地での義務教育・就職・医療などの基本的公共サービスを法律に基づいて享受できるようにする。中・西部地区の中小都市と小城鎮(町)を発展させ、より多くの農民工(出稼ぎ農民)が近隣で就業・起業し、仕事と家庭を両立できるようにする。都市部保障タイプ住居プロジェクトの実施と不動産市場の安定した健全な発展を促進する。今年度は、バラック区の住宅を600万戸改築するほか、バラック区の再開発における金銭的補償による住宅買い上げの割合を高める。住民の住宅関連の合理的な消費をサポートする租税政策と住宅ローンに関わる政策を充実させ、住宅の絶対的需要と居住条件改善型の需要に合わせ、各都市の実情に即して対策をとり、不動産在庫を消化する。リース方式と買上方式をともに採用する住宅保障制度を確立し、条件を満たす外来人口を徐々に公共賃貸住宅の供給対象枠に入れる。都市計画・都市整備・都市管理を強化する。都市計画の科学性・権威性・公開性を高め、「多計画の一体化」を促す。都市の共同溝建設に2000キロ以上着工する。グリーン建築と省エネ建材を積極的に押し広め、鉄骨構造・プレハブ工法を大いに普及させ、建築工事の基準と質を高める。スマートシティを築き、市民の居住環境を改善し、人々がもっと安心して気楽かつ快適に暮らせるようにする。

地域発展の枠組みを最適化する。「一帯一路」建設を踏み込んで推し進め、京津冀地区協同発展計画要綱を着実に実行し、長江経済ベルトの発展を加速する。西部大開発の第135ヵ年計画を策定・実施し、東北地区など旧工業基地の新たな振興戦略を実施し、中部地区の興隆促進に関する新10ヵ年計画をうち出し、東部地区が体制の刷新や陸海の統一的計画などの面で全国に先駆けて突破口を切り開くよう支援する。資源型地区経済のパターン転換・高度化を促進する。旧革命根拠地・民族地区・辺境地区・貧困地区の発展を支援する。国家海洋戦略を策定し、海洋生態環境を保護し、藍色(ブルー)経済(エコノミー)の新境地を開拓し、海洋強国建設を推し進める。

(四)現代農業の発展を加速させ、農民の持続的な収入増を促す。引き続き「三農」関連の取り組みにしっかりと力を入れ、「強農・恵農・富農」政策を充実させ、農村改革を深め、農民の就業・収入増のルートを広げ、農業の質・効率・競争力を高める。

農業の構造調整を速める。食糧は生産高が毎年増加して、物価の安定と民生の改善に有力な保障をもたらす一方で、在庫の大幅な増加や市場価格の下落などの問題にも直面している。農民が市場のニーズに合わせて栽培業・畜産業・養殖業の構成を調整し、トウモロコシの作付け面積を適度に減らすよう導く必要がある。「市場による価格決定、価格と補助金の分離」という原則に照らして、トウモロコシの買付・備蓄制度の改革を積極的かつ着実に進め、農民の合理的な収益を保障する。多様な措置を同時に講じて食糧の過剰在庫を消化し、農産物の高度加工を大いにサポートし、農業の産業チェーンを伸ばしていく必要がある。耕地の森林・草地への復元に向けた新たな計画を策定し、今年度の復元目標を100万ヘクタールとする。これは一挙多得の事業であり、確実に取り組まなければならない。多様な形態の農業適正規模経営を積極的に発展させ、家庭農場、大規模専業農家、農民合作社(協同組合)など新しいタイプの経営主体の支援策を充実させ、農家が法律に基づいて請負地を自発的に有償で移転することを奨励し、土地出資による提携・合作や土地の委託管理を繰り広げる。農村の集団財産権、農地開墾、集団林権、国有営林場、農地水利、供銷合作社(農村で農業生産財・消費財の販売と農産物・副業産物の買い上げを行う商業機構)などの改革を深化させる。

農業の基礎的支えを強化する。恒久的基本農地の画定作業を全面的に完了させ、それに特別保護を施すとともに、高基準農地の造成を強化し、深耕農地を1000万ヘクタール、高効率節水灌漑面積を新たに約133万ヘクタール増やす。耕地輪作休耕制度の試行作業を模索する。農業科学技術の革新と普及を強化し、食糧生産のグリーン・高収量・高効率化事業を踏み込んで展開し、化学肥料・農薬使用量ゼロ増キャンペーンを実施する。農業への財政投入を保障し、全国農業貸付担保体系を築き上げ、農業保険制度を充実させ、より多くの資金が現代農業の建設へ投下されるよう導く。

農村の公共サービスを改善する。農村のインフラ整備にさらに力を入れ、農村の自動車道路を20万キロメートル新築または改築し、条件を満たす郷鎮・行政村への舗装道路と路線バスの開通を急ぐ。農村送配電網の改良・高度化の新たな事業を早急に進め、2年以内に、農村全域にわたる安定的で確実な電力供給と平原地区におけるすべての「灌漑用ポンプ井戸」への送電線架設を実現する。飲用水の安全強化・向上プロジェクトを実施する。農村への電子商取引の普及を推し進める。美しく住みやすい農村づくりに取り組む。

貧困脱却堅塁攻略プロジェクトを実施する。今年度は、1000万以上の農村貧困人口の貧困脱却――そのうち移住・転居による貧困脱却は200万人以上――を実現し、貧困農家の老朽危険家屋の改築を引き続き推し進める。中央財政の貧困対策資金を43.4%増やす。貧困県で農業・農民関連資金の統合を進める。的確な貧困救済・貧困脱却措置を堅持し、対象者・対象地区の実情に即した施策を講ずる。特色ある産業の育成に力を注ぎ、就業・起業を支援する。道路・水道・電気・インターネットの敷設などの問題を適切に解決し、「集中連片(広域にわたって集中的に存在する)特別困難地区」の発展能力を強化する。国の各般の利民政策と民生プロジェクトは、貧困地区へ傾斜させる必要がある。地域指定型の貧困救済と東部・西部地区間のペアリング支援方式による貧困救済を踏み込んで展開し、貧困脱却堅塁攻略への民間の力の参加を後押しする。貧困救済・貧困脱却は至上命令である。各級政府は「軍令誓約書」を交わした以上、決められた期限・質・量を守って完遂しなければならない。

(五)新たなハイレベルの対外開放を推進し、協力・ウィンウィンの実現に力を入れる。国際経済協力・競争の枠組みの本質的な変化に対処し、国内経済の質・効率・レベルの向上という差し迫った要請に応えるには、揺るぐことなく対外開放を拡大し、開放の中で発展の新たな原動力を増強し、改革の新たな推進力を増大し、競争の新たな優位性を生み出さなければならない。

「一帯一路」建設を着実に推進する。国内の地域開発・開放と国際経済協力を統一的な計画に基づいて進め、陸上経済回廊と海上協力拠点を共同で築き上げ、インフラ相互連結、経済貿易協力、人的・文化的交流を推し進める。沿線諸国間の「大通関(現代的管理・技術等の導入による通関業務の最適化・効率化)」協力の仕組みを構築し、国際物流大動脈を整備する。国境沿い経済協力区、クロスボーダー経済協力区、オフショア経済貿易協力区の建設を推進する。ともに討議し、ともに建設し、ともに享受する原則を堅持し、「一帯一路」が平和・友好の紐帯、共同繁栄への道となるようにする。

生産能力をめぐる国際協力を拡大する。企業を主役、政府を推進役に、市場化された運営方式をとる方針を堅持して、一連の重要モデルプロジェクトを実施する。財政・租税・金融支援策の徹底と充実をはかり、人民元建てオフショア協力基金を設立し、二国間生産能力協力基金を活用する。設備・技術・規格・サービスの海外進出を促し、中国製造というブランドを磨く。

対外貿易の革新・発展を促進する。外需の持続的低迷という厳しい情勢に対応すべく、多様な措置を同時に講じて 、輸出入の下落傾向を食い止めなければならない。政策の徹底と充実を急ぐ。輸出割戻し税の税率構造を最適化し、還付金の即時全額返還を確保し、還付金の騙し取りを厳しく取り締まる。短期輸出信用保険の規模を拡大し、プラント輸出向けの融資に必ず保険をかけることとする。ビジネスモデルの刷新を奨励する。クロスボーダー電子商取引の試行範囲を拡大し、企業が電子商取引関連輸出製品の「海外倉庫」を数多く整備するのをサポートし、対外貿易総合サービス企業の発展を促進する。貿易構造を最適化する。サービス貿易の革新・発展のテスト作業を展開し、サービスアウトソーシング受注モデル都市を増やし、文化産業の対外貿易の発展を急ぐ。税関特別監督管理区域(保税区や再輸出区などの特区)の整理統合をいっそう進め、加工貿易の中・西部地区への移転と、産業チェーンのミドル・ハイエンドへの伸長を促す。貿易円滑化を促進する。国際貿易の税関手続きの「窓口の一元化」を全面的に押し広める。輸出品の検査率を引き下げる。より積極的な輸入政策を実施する。先端技術・設備、重要部品、緊急に必要なエネルギー・原材料の輸入を拡大する。

外資利用の水準を高める。投資の参入条件を引き続き緩和し、サービス業と一般製造業の開放を拡大し、外商投資企業の設立手続きを簡素化し、外資の誘致に力を入れる。内陸部と国境地域の対外開放モデルを刷新し、新たな国際市場志向型産業クラスターをつくり出し、外資が中・西部地区へより多く投資されるよう導く。自由貿易試験区の試行作業を広げる。開発区の体制・仕組みを刷新する。われわれはより公平・透明・予測可能な投資環境を整え、中国を始終外国資本の魅力的な投資先にしなければならない。

FTA戦略の実施を加速する。東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉の妥結を積極的に促進し、中日韓FTAなどの交渉プロセスを速め、中米、中欧投資協定の交渉を推し進め、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現に関連する課題についての共同の戦略的研究を強化する。われわれは関係各国・地域とともに、貿易・投資の自由化を促進し、均衡・ウィンウィン・包摂を旨とする国際経済貿易体系を構築していきたいと考えている。

六)環境対策を強化し、グリーン発展の新たな進展を促す。人々の健康と持続可能な発展に大きく関わる汚染対策・環境保護を強力に推し進め、決意を固めて経済発展と環境改善の両立の道に踏み出さなければならない。

スモッグ対策と水質汚濁対策をいっそう強化する。今年度は、化学的酸素要求量(COD)とアンモニア性窒素排出量をそれぞれ2%、二酸化硫黄と窒素酸化物(NOX)の排出量をそれぞれ3%減らし、重点地区の微小粒子状物質(PM2.5)の濃度を引き続き低下させる。石炭燃焼による汚染物質の排出と自動車の排ガスの削減に尽力する。クリーンで効率的な石炭利用を強化するとともに、生活用石炭の使用を減らし、電気・ガスによる石炭代替を推し進める。石炭火力発電所の省エネ・超低排出目的の技術改良を全面的に実施する。強制的基準に合わない石炭ボイラーの廃棄を急ぐ。天然ガスの供給を増やし、風力・太陽光・バイオマスなどのエネルギー開発支援策を充実させ、クリーンエネルギーの割合を引き上げる。ワラの資源化利用を奨励して野焼きを減らす。自動車用ガソリンの国家第5段階基準を全面的に普及させ、黄標車(排ガス基準をクリアしていないことを示す黄色いラベルが貼られている車)や旧型車を380万台廃棄する。重点地域で大気汚染共同対策を実施する。都市部の汚水処理施設の整備と改良を全面的に推し進め、農業ノンポイント汚染・流域水環境総合対策を強化する。工業汚染源対策にいっそう力を入れ、汚染物質排出企業に対しオンラインモニタリングを全面的に実施する。環境保護関連政策措置の実施状況の監察を強化する。新たに改正された環境保護法を厳しく執行し、汚染物質を超過排出もしくは不法排出している者を厳しく取り締まり、こういった違法行為を野放しにしている者についても責任を厳しく追及しなければならない。

省エネ・環境保護産業を大いに発展させる。グリーン・環境保護基準の適用範囲を広げる。省エネ・環境保護の先端技術・設備の普及をサポートし、契約型エネルギー管理(ESCO事業)と環境汚染処理の第三者への委託を押し広める。建築物の省エネ改築にさらに力を入れ、伝統的製造業のグリーン化を加速させる。全国民省エネ・節水キャンペーンを展開し、ゴミの分別処理を推進し、再生資源のリサイクルネットワークを整備し、省エネ・環境保護産業をわが国の発展の支柱産業に育て上げる。

生態系安全保障壁の建設を強化する。生態保護補償の仕組みをより完全なものにする。天然林の商業伐採を停止し、新たな草原生態系保護補助奨励政策を実施する。地下水超過採取地の総合対策の試行作業を推進し、湿地保護・復元プロジェクトを実施し、砂漠化・石漠化・水土流出対策を引き続き進める。環境保護は国民一人一人の責務である。すべての社会構成員は自ら進んで行動し、「美しい中国」づくりに貢献しなければならない。

(七)民生を確実に保障・改善し、社会建設を強化する。「政を為す道は、民生を以って本とする」。われわれはこれを繰り返し唱えて肝に銘じ、国民の利益を大いにはかり、国民の不安を大いに解消する必要がある。現在、財政収入の伸びは減速しているが、国民のために取り組むべきことは、一つも欠かさずにきちんとやらなければならない。

雇用・起業の拡大に力を入れる。より積極的な雇用政策を実施し、起業による雇用の創出を奨励する。今年度の大学新卒者は765万人にも達する見込みである。就職促進計画と起業誘導計画をしっかりと実施し、就職・起業の道を広げる必要がある。失業保険基金の剰余金を活用し、 雇用安定対策資金を増やして、企業の一時帰休者への再就職支援をしっかりと行い、都市部の就職困難者の雇用を下支えする。延べ2100万人以上の農民工に職業技能訓練の機会を提供する。フレキシブル就業、新たな就業形態への支援を強化する。除隊・退役軍人の再配置・再就職・起業をしっかりと支援する。

より公平でより質の高い教育を発展させる。教育には国の未来、人民の期待が託されている。公共予算の教育費を中・西部、辺境地区、貧困地区にさらに傾斜させる必要がある。都市・農村の義務教育経費保障の仕組みを一本化し、設備や環境に不備のある学校と寄宿学校の運営条件を改善する。ユニバーサルサービス型幼稚園の発展を奨励する。特別支援教育にしっかりと取り組む。現代的職業教育を大いに発展させ、中等職業教育の学費・雑費免除を類別に基づいて進める。貧困世帯の普通高校在学生徒を手始めに学費・雑費を免除する。農村教師の待遇改善政策を徹底して実施する。遠隔教育の普及を加速させ、良質な教育資源をより広く行き渡らせる。大学の教学レベルと革新能力を向上させ、条件の備わった一般本科大学が応用型大学へと転換するよう促す。重点大学の貧困地区の農村生徒向けの募集枠を引き続き拡大し、農民工随伴子女の滞在先での就学と入試受験を可能にする政策を徹底かつ十全化する。民営教育の発展を支援し規範化する。家庭から学校まで、政府から社会までが一丸となって、子供たちの安全と健康、成長と発達に責任を果たし、こうした将来の希望を大切に育て上げなければならない。

医療と医療保険と医薬の連動改革をバランスよく推進する。健康は幸福の礎である。今年度は重大疾患保険の対象枠を全国民に広げ、政府投入を増やし、より多くの重大疾患患者の負担を軽減する必要がある。中央財政の都市・農村医療救済補助資金を9.6%増の160億元とする。都市・農村住民の基本医療保険制度を統合し、その財政補助基準を年間1人当たり380元から420元に引き上げる。医療保険の給付方式を改革し、基本医療保険の全国ネットワーク化と、指定地以外での医療保険給付の推進を加速する。公立病院総合改革の試行都市を増やし、医療報酬、医薬品の流通などの改革を協同推進する。医薬品・医療機器の審査・許認可制度の改革を深化させる。総合医と小児科医の育成を速める。70%前後の地区・市で級別診療(重いものは上級、軽いものは下級医療機関で治療する制度)を試行する。基本的公衆衛生サービス経費の財政補助基準を1人当たり40元から45元に引き上げ、医療資源が末端と農村に向かうようにする。医療機関の民間経営を奨励する。中国医学・薬学と民族医学・薬学の事業を発展させる。医療業界の特徴に合った人事・報酬制度を確立して充実させ、医療関係者の積極性を保ちかつ引き出す。各夫婦に第二子の出産を認める関連政策を充実させる。人民の健康を守るため、統一的で権威ある食品・医薬品安全監督管理体制の整備を速め、農地から食卓まで、実験室から病院までのすべての「防衛線」をしっかり固め、人々が安全かつ安心な食生活を送れるようにしなければならない

社会保障の安全網(セーフティーネット)を隙間なく張り巡らせる。定年退職者基本養老金の給付基準を引き続き引き上げる。各地方政府はしっかりと責任を果たし、養老金の期日どおりの全額給付を確保しなければならない。国有資本の一部を社会保障基金に繰り入れて基金を充実させる実施細則を策定する。養老サービス業の総合改革テストを行い、様々な形の医療・養老結合を推進する。臨時救済、特別生活困窮者救済・生活扶助などの制度をしっかりと実施する。都市・農村最低生活保障の1人当たり補助基準をそれぞれ5%、8%引き上げる。都市・農村の社会救済体系の整備を速め、人々が窮地に陥った場合救済を受けられるようにし、思いやりと温もりに満ちた社会を築く。

文化面の改革と発展を推進する。中国の夢と中国の特色ある社会主義で共通認識と力を結集させ、社会主義の中核的価値観を養成・実践し、愛国主義教育を強化する。哲学・社会科学革新プロジェクトを実施し、文学・芸術、報道・出版、放送・映像、資料・公文書保存など事業を発展させる。中国の特色ある新しいタイプのシンクタンクをつくる。文化遺産の保護と利用を強化する。大衆的精神文明創造活動を深化させる。全国民読書キャンペーンを繰り広げ、科学知識を普及し、国民の資質と社会の文明度を高める。伝統メディアと新興メディアの融合発展を促す。健全なインターネット文化を育成する。外国との人的・文化的交流を深め、国際的発信力の強化をはかる。公共文化資源が都市・農村の末端に傾斜配分されるようにし、文化産業の革新・発展を促す。デジタルテレビ放送の「戸々通(各世帯への普及)」プロジェクトを推進する。北京オリンピック冬季競技大会・パラリンピック冬季競技大会の準備作業をしっかりと行い、国民的な健康増進ブームを起こす。

社会(ソーシャル)統治(ガバナンス)を強化・刷新する。都市・農村のコミュニティーづくりを推進し、末端における民主協商を促進する。労働組合・共産主義青年団・婦女連合会などの社会団体・組織による社会統治参加をサポートする。業界団体・商工会議所と行政機関との分離改革を加速し、法に基づいて社会組織の規範化と発展に取り組み、ソーシャルワーカー・ボランティア活動・慈善事業の発展をサポートする。社会信用体系を充実させる。女性・児童・障害者の権利と利益を確実に保障し、農民工が農村に残した「留守児童・夫人・老人」への配慮を強化する。法治の宣伝・教育を展開し、法律援助とコミュニティーにおける矯正(保護観察)にしっかり取り組む。国のサイバーセキュリティーシステムを整備する。社会治安総合管理の仕組みを刷新し、情報化を支えとして社会治安対策体系づくりを推進し、法律に基づいて違法行為や犯罪行為を処罰し、暴力テロ活動を厳しく取り締まり、人民大衆の安心感向上に取り組む。陳情受理・人民調停業務を改善し、矛盾や紛争を効果的に解消し、社会の安全と平和を促進する。

人命は何よりも尊く、安全は泰山よりも重い。労働安全と公共安全に弛まず取り組み、安全管理面のインフラ整備と防災減災の能力づくりに力を入れ、モニタリング・早期警報・緊急対応の仕組みを十全化し、気象サービスの水準を高め、地震・測量マッピング・地質などの関連業務をしっかりと行わなければならない。労働安全の責任制と管理制度、考課の仕組みの充実と確実な実施に努めて、党委員会と政府がともに責任を負い、同一の最高責任者が事業運営と労働安全管理両方の責任を負い、責任者に職務上の怠慢や過失があればその責任を追及するようにする。また、監督管理・法執行を厳格にし、安全をめぐる重大・特別重大事故を断固として食い止め、人々の生命と財産の安全を確実に守る。

(八)政府自体の建設を強化し、施政能力と行政サービスの水準を高める。

「千鈞(せんきん)の重い任務は果敢に責任を果たす者しか遂行できない」。きわめて困難で複雑な改革・発展の任務を全うするべく、各級政府は新たな発展理念を深く貫き、小康社会の全面的完成という使命を双肩に担い、人々の関心事を念頭に置き、人民に満足してもらえる法治政府・革新型政府・廉潔政府・サービス型政府を築き上げなければならない。

法に基づく職責の履行を堅持し、政府活動を全面的に法治の軌道に乗せる。各級政府とその公務員は、憲法と法律を厳格に遵守し、法治の考え方とやり方を自覚的に運用して諸般の活動を推進することとし、法で定められた職責は必ず果たし、法により付与されていない権限は決して用いてはならない。政府法律顧問制度を積極的に押し広める。政務公開を踏み込んで推進し、伝統メディアと新興メディアの役割を十分に発揮させ、ホームページなどを活用して、社会の関心事に時を移さずに回答し、政府の取り組みの内容や手段を国民に紹介する。各級政府は、法に基づいて同級の人民代表大会とその常務委員会の監

督を受け、自ら進んで人民政治協商会議の民主的監督を受け、社会・世論の監督を受け、権力がオープンに用いられるようにしなければならない。

廉潔な職責の履行を堅持し、反腐敗・廉潔政治提唱を踏み込んで推進する。党風・廉潔政治建設の主体責任を真剣に貫徹し、各種の法律・紀律違反行為を厳重に取り締まる。行政監察を強化し、会計検査の全面化を進める。権限の縮小・制限や監督管理方式の刷新などの措置を講じて、権力の悪用による私利追求の余地を狭め、腐敗を生み出す土壌を取り除く。党風・廉潔政治建設を末端まで広げ、大衆の利益を侵害する不正の気風を断固として是正し、揺るぐことなく腐敗を処罰する。

勤勉な職責の履行を堅持し、実行力と信頼性を高める。政府活動に携わる者は、職務に忠実に日夜公務に励み、能動的に動き、よい計画をたて、それを果敢に実行しなければならない三厳三実(厳しく身を修め、厳しく権力を用い、厳しく自らを律すること[三厳]と、計画は現実的に立て、事業は着実に進め、人として誠実であること[三実])」をしっかりと実践し、政治意識・大局意識・核心意識・一致意識(党中央にならうこと)を強め、気風改善と能力向上にいっそう力を入れ、資質の高いプロフェッショナルな公務員陣を揃える。活動責任制を整え、厳格に実施することにより、諸般の政策と任務の徹底・貫徹を確保する。監督・査察と問責の仕組みを整え、無能・怠慢・消極的な仕事ぶりを断固正し、「伴食幹部」の存在を決して許さない。インセンティブメカニズムと失敗許容・是正メカニズムを健全なものにし、改革・革新に励む者をもりたて、広範な幹部のやる気・勇気・能力を引き出す。中国の30年以上にわたる改革開放の輝かしい成果はまさに広範な幹部と大衆の努力のたまものである。

「上下欲を同じくする者は勝つ」。われわれは、中央と地方両方の積極性を十分に発揮させる必要がある。着実に活動に取り組み、著しい成果を収めた地方に対しては、建設資金の配分、建設用地の新規増加、財政遊休資金の統一的使用などの面から奨励・支援の度合いを大きくする。各地方が実情に立脚して創造的に取り組むことを奨励して、競い合いが発展を生む活気に満ちた局面をつくり出す。

代表のみなさん

中華民族は一つの大きな家族である。各民族がむつまじく付き合い、心を合わせて協力し、調和のとれた発展をはかるよう促すことは、各民族人民の根本的な利益であり、共通の責任である。民族問題を解決する上での中国の特色ある正しい道を堅持し、民族区域自治制度を堅持し充実させ、党の民族政策を厳格に実行し、民族の団結と進歩の創造活動を踏み込んで展開し、民族のるつぼ型の社会構造とコミュニティー環境の構築を推し進め、各民族間の往来・交流・融和を促進する。民族地区の発展を促進するための差別化支援策を徹底し、少数民族の優れた伝統文化と特色ある村落を保護し発展させ、人口の比較的少ない民族の発展をいっそう支援し、辺境地区の振興と富裕化に向けた活動を力強く推し進め、全国各民族人民がともに全面的な小康社会へと邁進するようにする。

われわれは党の宗教関連業務の基本方針を全面的に貫き、宗教関連業務の法に基づく管理を堅持し、宗教関係の調和を促し、宗教界の人々と信者たちに経済・社会発展の促進において積極的な役割を発揮してもらう。

われわれは華僑関連の政策を真剣に貫徹し、海外の華僑同胞と国内の帰国華僑・華僑家族の合法的な権利と利益を法に基づいて守り、彼らの独特の強みと重要な役割を十分に発揮させ、国内外の中華民族の人々の結束力を不断に強めていく。

代表のみなさん

昨年は、国防・軍隊建設が著しい成果を収めた。今年は、新たな情勢下における党の軍隊強化目標をしっかりと主軸に据えて、政治主導の軍隊建設、改革による軍隊強化、法に基づく軍隊統治を踏み込んで推進し、軍隊の革命化・現代化・正規化建設を全面的に強化し、国家の安全を断固守る。軍隊に対する党の絶対的指導という根本原則・制度を堅持し、古田全軍政治工作会議の精神を貫徹する。各方面・各分野における軍事闘争への備えを統一的に進め、平時の戦備と国境・領海・領空防衛の管理・コントロールを厳密な計画に基づいて行う。後方支援の保障と装備の発展を強化する。指導指揮体制の改革を着実に推進し、軍隊の規模・構成や政策・制度などの改革を計画を立てて繰り広げる。軍隊建設の法治化水準を高める。武装警察部隊の現代化を進める。重要分野における軍民融合の高度化を促進する。国防動員建設を強化する。国防科学技術産業を発展させる。各級政府は、国防・軍隊建設を大いに支援し、新しい時代における水魚の交わりのような軍隊と政府、軍隊と人民の団結の道に踏み出さなければならない。

代表のみなさん

われわれは「一国二制度」、「香港住民による香港管理」、「澳門住民による澳門管理」、高度の自治という方針を全面的かつ正確に貫徹し、憲法と基本法(香港特別行政区基本法、澳門特別行政区基本法)に厳格に則って事を運ぶ。香港特別行政区と澳門特別行政区の行政長官と政府による法に基づく施政を全力で後押しする。香港と澳門の独特な強みを発揮させ、国の経済発展と対外開放における香港と澳門の地位と機能を高める。大陸部と香港・澳門との協力を深化させ、香港・澳門自体の競争力の向上を促進する。香港と澳門は必ずや長期的な繁栄と安定を保つことができる、とわれわれは確信している。

われわれは引き続き台湾関連業務の重要政策・方針を堅持し、「92年コンセンサス」という政治的基礎を堅持し、「台湾独立」の分裂活動に断固反対し、国家の主権・領土保全を守り、両岸関係の平和的発展と台湾海峡の平和・安定を守る。両岸経済の合発展を推し進め、文化・教育、科学技術などの分野における両岸の交流を促進し、草の根や青少年の交流を強化する。われわれは「両岸は家族である」という理念を貫き、台湾同胞とともに民族の大義を担い、発展のチャンスを共有し、手を携えて両岸運命共同体を築いていく。

代表のみなさん

われわれは引き続き平和・発展・協力・ウィンウィンの旗印を高く掲げ、中国の特色ある大国外交の理念を実践し、国家の主権・安全・発展上の利益を守っていく。わが国で行われるG20サミットをしっかりと主催し、世界経済の革新・成長を促し、グローバル経済・金融ガバナンスをより完全なものにする。主要諸国との協調・協力を強化し、プラスの相互作用と協力・ウィンウィンを旨とする大国間関係を構築する。親善・誠実・互恵・包摂という周辺外交の理念を堅持し、周辺諸国との持続的・平和的善隣関係、連動的融合発展をはかる。南南協力を深化させ、共同発展を促進し、発展途上国の正当かつ合法的な権益を守る。地球規模の課題や地域的な緊張・紛争等の解決に建設的に参加する。海外利益保護能力の整備を急ぎ、わが国の公民と法人の安全を確実に守る。中国は国際社会とともに、人類の平和と発展のために弛まず努力していく所存である。

代表のみなさん

未来は、奮闘してこそ勝ち取れるものである。われわれは習近平同志を総書記とする党中央を中心にしっかりと団結し、全身全霊を傾け、奮い立って邁進し、今年度の経済・社会発展の目標・任務の完遂に努め、小康社会の全面的完成の決勝段階の好スタートを確実に切り、富強・民主・文明・調和の社会主義現代化国家の完成と中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現に向けて、新たな貢献をしようではないか。

 

 

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