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程永華駐日大使が民主党国会議員勉強会で講演
2011/06/06
 

 程永華駐日中国大使は6月1日、民主党国会議員の勉強会に招かれ、「チャンスを逃さず、共に未来を築こう」と題する講演を行った。岡田克也幹事長と一部の国会議員がこれに出席、西村智奈美国際局長が司会を務めた。講演の全文は次の通り。

 本日、駐日外国大使のトップを切って、民主党の勉強会「世界の声」で、中日関係について講演する機会にめぐまれたのは光栄なことである。

 中日関係は大変重要だ。地理的には、中日両国は一衣帯水で、隣り合っており、永遠に引っ越すわけにいかない。歴史の視点からみると、中日両国は和すれば共に利益を受け、闘えば共に傷つくという基本的啓示〈訳注教訓〉がある。現実の視点からみると、両国は共にアジアと世界で重要な影響力をもつ国で、両国間の共通の利益はたえず拡大している。したがって、両国には友好的にせず、協力しない理由はない。中日関係はゼロサムの関係になってはならず、相互に尊重し、理解と相互信頼を増進する関係、共通の利益を拡大し、協力を深化させる関係、互恵・ウィンウィン〈共に勝者となること〉をはかり、共に平和的に発展する関係であるべきだ。長期的な健全で安定した中日関係を発展させるのは、両国と両国人民の根本的利益にかない、アジアと世界の平和、安定と発展にも資することである。

 中日国交正常化から40年近く、両国政府と国民の共同の努力の下で、中日関係は全体的に急速な発展をとげた。中国側は中日関係を大いに重視し、つねに対日友好政策をとり、日本を重要な協力パートナーとみなしてきた。中国は日本と共に努力し、新しい情勢によって生まれた中日関係の新たなチャンスをしっかりつかんで、勢いに乗って、両国の戦略的互恵関係をさらに充実させ、推進することを願っている。

 私は、目下、中日関係は少なくとも三つの大きなチャンスを迎えていると考える。

 一、国民感情と相互理解を深めるチャンス

3年前の中国四川ブン〈さんずいに文〉川の5・12巨大地震と今年の日本の3・11大地震は、それぞれ両国に多くの死傷者と大きな被害をもたらした。自然災害が隣国に巨大な災難を与るなか、中日両国国民はそれをわが身になって考え、さまざまな形で相手国に強力で真摯な援助を行った。「まさかの友こそ真の友」というように、両国国民間の素朴な人道主義の精神と幅広く奥深い友好の基礎は、「果てし無き大いなる愛」の賛歌を次々に産み出した。これらの事実には、いわゆる世論調査で得られたいかなるデータよりも説得力がある。

 先ごろ、温家宝総理が日本での第4回中日韓首脳会議に出席するとともに、自ら決断して、宮城、福島の被災地を視察し、慰問した。被災地現場で、温総理は犠牲者に深い哀悼の意を表した。避難施設で、温総理は被災地の人々を親しく見舞い、「笑顔で暮らす」よう励ました。温総理は訪問で、日本国民に郷土復興の自信と力を与え、また中国国民の友好の気持ちを伝えた。私は温総理の全行程に同行して関連行事に参加し、深い感銘を受けた。

 災難は不幸なもので、すでに生じた結果は変えようがない。しかし双方が災害救援で示した助け合い、共に救う心情は大事にすべきものだ。双方はこれを契機に、両国が永遠に引っ越せない隣人という意識をたえず強め、両国国民間の友好的感情を一段と深めるべきだ。

 来年われわれは中日国交正常化40周年を迎える。双方は共に努力して、これを両国関係が飛躍的に発展する重要な年、重要な契機にすべきだ。今年はまだ7カ月あり、双方で共にウオーミングアップに取り組むよう希望する。

 双方はハイレベルの往来を強化し、相互信頼を増進し、両国関係の安定した順調な発展を促進すべきだ。中国は菅直人首相の年内訪中を招請しており、双方の都合のよいときに実現するよう希望する。

 双方は国民の草の根交流を深め、たえず相互理解を増進すべきだ。6月には北京で中日アニメ・フェスティバルが開催され、10月には日本で映画週間が実施される。温総理が来日中に会った人気グループ・サウンズSMAPも9月に北京でコンサートを開く。両国間ではその他の青少年交流活動も繰り広げられる。

 ここで、地震が日本各地の観光業に深刻な打撃を与えたことに特に触れておきたい。観光業の復活は、日本の震災復興で重要な役割をもっている。温総理が菅直人首相に会ったときの共通認識〈合意〉を実行に移し、日本国民への関心と観光業への支援を示すため、中国国家観光局の邵琪偉局長がいま100人の大型観光代表団を率いて訪日している。これはますます多くの中国公民が日本へ観光に来る助けになると信じており、日本側がこのために一層の便宜をはかるよう希望する。

 二、協力を強化し、共同の発展をはかるチャンス。

 今年3月、中国の全国人民代表大会(全人代)は第12次国民経済・社会発展5カ年計画を審議、可決した。「12・5」計画は今後5年間の社会・経済発展の青写真を描き、今後5年間の努力の方向を示している。皆さんが以下の四つのキーワードに注目されるよう提案する。

 その一、内需拡大。中国は内需拡大戦略を堅持し、内需の巨大な潜在力を十分に掘り起こしていく。都市・農村住民の所得の向上に努め、年平均成長7%超を実現するとともに、傾斜政策を通して農村地区の消費の巨大な潜在能力を発揮させる。社会保障制度をさらに完備させ、基本年金、医療保障のカバー率を100%にし、市民の消費意欲と能力を強める。サービス業の発展を速め、GDPにおけるサービス業の割合を4ポイント高める。積極的かつ穏やかに都市化(町を含む)を進め、都市化率を47・5%から51・5%に高める。インフラ整備を引き続き強化し、経済・社会発展の基礎を一段と固める。

 その二、エコ・環境。中国は資源節約と環境保護を着実に進め、エネルギー消費構造を調整し、クリーン・エネルギーを重点的に拡大していく。一次エネルギーに占める非化石エネルギーの割合を11・4%に高め、単位GDPあたりのエネルギー消費と二酸化炭素排出をそれぞれ16%と17%引き下げ、主要な汚染物質の総排出量を8%ないし10%減らし、森林蓄積量を6億立方㍍増やす。

 その三、民生改善。中国はあくまでも雇用増加を経済・社会発展の優先目標とし、都市・町の新規雇用4500万人をめざす。平均寿命を1歳引き上げて、74・5歳にすることをめざす。都市・町住民の1人あたり可処分所得と農村住民の1人あたり純収入の年平均の伸びを実質7%超にする。都市・農村の基本年金、基本医療保障制度の全面カバーを実現する。同時に、貧困人口のめだった減少をめざす。

 その四、開放拡大。中国は一層積極的能動的な開放戦略をとり、新たな開放分野と空間をたえず広げ、互恵・ウィンウィンに基づく開放の枠組みを一段と作り上げていく。中国は開放拡大と地域間のつりあいのとれた発展の結合を堅持し、沿海、内陸、国境沿いの開放を協同で推進する。そして新たなラウンドの西部大開発の推進、東北地区など旧工業地帯の全面振興、中部地区の台頭の強力な促進、東部地区の全国に先駆けた発展の積極的支援などによって、相互補完、分業・協業、均衡・つりあいに基づく地域的開放の枠組みを作り上げる。

 今年は中国の「12・5」計画のスタートの年にあたる。日本は新経済成長戦略を発表したのに続き、震災復興という新しい情勢に合わせて、復興戦略を打ち出した。両国には産業転換・高度化、エコ発展、防災救災、震災復興、民生改善、開放拡大などの面で多くの共通点と接点がある。たとえば、中国の内需拡大は日本製品に一層広大な消費市場を提供する。日本はエコ・循環型経済、シルバー産業などの面で進んだ技術と豊富な経験をもっており、その強みは中国市場の巨大な潜在力掘り起こしに役立つ。中国企業が「海外進出」を速め、より多く日本に上陸することは、現地の経済発展にも有益だ。双方は共に努力して、チャンスを共有し、共に発展をはかるべきである。

 三、地域協力を進めるチャンス。

 経済のグローバル化と地域経済の一体化が日増しに進んでいる今日、東アジアは世界で最も活力と潜在力のある地域の一つになっており、アジア経済の力強い成長は、世界経済の回復を引っ張る重要なエンジンになっている。

 中日韓3国のGDP総量は世界の20%以上を占める。中国は日韓の第1の貿易相手になり、2010年の中日貿易は3000億㌦に近づき、中韓貿易は2000億㌦を超え、共に過去の新記録となった。日本と韓国はともに中国の外資の主な供給源で、中国に設立された企業の総数は10万社に近づき、累計投資額は1200億㌦を超えている。目下、中日韓協力は全方位、多段階、広分野のよい基調を示し、東アジア協力を構成する重要な部分になっている。

 先ごろ開かれた中日韓首脳会議で、温総理の提案を受けて、3カ国首脳は以下の共通認識に達した。日本の震災復興活動を積極的に支援し、二国間、三国間レベルで協力を展開する。原発安全問題を大いに重視し、中日韓の原発安全交流と協力の仕組みをつくる。防災減災協力を着実に進める。貿易・投資の自由化、円滑化を進め、地域経済の一体化を促し、来年の3カ国自由貿易圏交渉スタートをめざし、今年中に3カ国の投資協定交渉を終えるよう努力する。再生可能エネルギーと省エネ技術の協力を強化する。中日韓循環型経済モデル基地建設を加速し、持続可能な発展を実現する。社会・人文〈人と文化〉交流を強化し、2015年の3カ国の人的往来を2600万人にする目標の実現をめざす。

 中日関係はつとに、二国間の範ちゅうに限定されず、地域ひいては世界に重要な影響を及ぼすようになっており、上記の成果は人々を鼓舞し、奮進を促すものだ。両国は新たなチャンスを逃さず、堅固な二国間協力によって中日韓および東アジア地域協力を促進すべきだ。同時に地域協力が一段と深まっている大きな背景の下で、二国間協力の新たなハイライト、新たなブレークスルー〈突破〉、新たなシチュエーション〈局面〉を求めるべきである。

 中日関係は全体的にたえず発展する過程で、しばしばあれこれの問題にぶつかるだろう。隣同士であれば、衝突が起きるのも避けがたい。私は、中日双方が四つの政治文書の原則と精神を堅持し、つねに両国関係の大局に着目し、常に子々孫々の友好の信念を貫き、つねに前途を楽観する心理で事にあたりさえすれば、必ず小異を除いて大同につき、中日関係の持続的、健全で、安定した発展を促進することができると確信する。

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