| 「歴史を忘れず、未来を拓く」国際シンポジウムにおける王毅大使のスピーチ |
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| 2005/08/11 |
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今年は中国の抗日戦争と世界の反ファシズム戦争勝利60周年にあたり、中国国民と世界各国の人々はさまざまの形で記念行事を行っています。日本華人教授会、中国日本史学会と東アジア教育文化研究会がこのようなレベルの高い国際シンポジウムを企画し、中日両国と関係諸国の専門家や学者たちが一堂に会して、「歴史を忘れず、未来を拓く」というテーマをめぐり、共にあの歴史を振り返り、総括することは正に時宜を得たものであり、重要な意義があります。 第二次世界大戦は人類史上、規模が最も大きく、死傷者が最も多く、破壊が最もひどいもので、戦火は世界各洲にひろがり、人類の運命は一時的にファシズムの暗雲に覆われていました。この大戦は正義と悪の勝負であり、光明と暗黒の対決であります。平和を愛する各国の人々と世界の進歩的な力は長きにわたる抵抗を行い、ファシズムと軍国主義勢力を打ち破り、戦争の勝利をかちとり、人類歴史の新しい時代を開きました。 人類の未来と運命に関わるあの戦いの中で、中国とアジア諸国の人々は多大な貢献と犠牲を払いました。1931年に日本軍国主義が中国で「9・18事変」を起こしてから1945年に無条件降伏を宣言するまで、中国国民が外からの侵略に戦ったことは丸14年間も続き、世界の反ファシズム戦争の重要な一部分となり、東方の主戦場となりました。 この14年間において、中国共産党は二回目の国民党と共産党の協力を実現し、全国の各民主党派、各階層および香港・マカオ・台湾同胞、海外僑胞を一つにして、幅広い民族統一戦線を作り、中華民族のかつてない結束を果たし、民族を挙げて抗戦の高まりを起こしました。 この14年間において、中国半分以上の国土が戦火にさらされ、1億人以上が家を失い、死傷者は3500万人余りに上りました。中国国民は多大な民族的犠牲をもって、日本軍国主義の約70%の兵力を迎え撃ちました。太平洋戦場で同盟軍の戦闘が最も激しかったときでも、日本陸軍の総兵力の3分の2以上が、中国戦場に留められ、同盟軍のために十分な戦略的時間と空間を与え、戦争の最終的勝利に重要な貢献をしました。 大戦の終焉は人類史上の重要な転換点となりました。世界的にみれば、この勝利は世界を侵略したファシズムと軍国主義をたたき潰し、人類の平和と進歩を大きく促しました。アジアの視点からすれば、この勝利は明治維新以降日本が100年近く対外侵略と拡張に走ってきたことに歯止めをかけ、アジアの戦後の新しい時代を開きました。そして日本の進路からすれば、戦後軍国主義を清算し、極東軍事裁判を受け入れ、サンフランシスコ条約に署名することによって、国際社会への復帰を果たしました。同時に、日本は戦争の痛ましい教訓を汲み取り、平和発展の道を歩み出しました。中日関係の角度からみれば、日本政府は1972年「中日共同声明」の中で、過去において戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省すると表明しました。中国は両国国民の友好のために、戦争賠償の請求権を放棄しました。これによって、中日関係の不正常な状態に終止符を打ち、国交正常化を実現しました。 以上の史実が様々な角度から示しているように、第二次大戦の勝利の歴史的意義を十分に認識し、過去の歴史に正しく対処することは、戦後の国際秩序の礎であり、日本平和発展の礎であり、中日関係の健全かつ安定した発展の礎でもあります。 ここで指摘しておきたいのは、日本国内にしばしば侵略を否定し、美化する勢力が存在することであります。近年来、この勢力は基本的な史実と国際的な共通認識を無視して、「侵略に功績があった」とか、「東京裁判は無効だ」とか、「戦犯に罪はない」などと言っています。同時に、靖国神社をはじめとする歴史問題が再び表面化し、アジアと国際社会から広く注目され、日本とアジア隣国の関係の改善と発展に主な障害となり、また日本の将来に不安や心配をも抱かせています。 以上のような背景に開かれる今回のシンポジウムに対して、私は謹んでいくつかの考えを申し上げ、ご参考になればと思います。 第一に、歴史の経験や教訓を総括する視点から、日本軍国主義が生まれた思想的、社会的土壌および国際的背景を掘り下げて分析し、日本が当時対外侵略拡張の道を歩んだ教訓を全面的に総括します。事実を示して、論理的に議論することによって、侵略戦争の責任を明確にし、国際社会の共通認識を再確認し、侵略を覆すような言動に反対します。 第二に、人類の平和を守る視点から、世界の反ファシズム戦争に対する中国とアジア諸国の多大な貢献を十分に評価します。反ファシズム戦争はアジアを含む世界各国国民の共同事業であり、平和を愛するすべての人々が結束して戦った歴史であるといえるでしょう。時間の推移と歴史の変化の軌跡を辿れば、外からの侵略に抵抗し、主権と独立を守るこのたたかいはアジアに始まり、そしてアジアで終わったことがわかります。今日において、アジアの視点から、世界の反ファシズム戦争におけるアジア戦場の重要な地位と役割を研究し、認識することは、まさにアジア諸国の学者の責務であり、アジアと世界の平和と未来にかかわることでもあります。 第三に、平和発展の道を堅持する視点から、日本が戦前と戦後に起きた大きな変化を比較して、その中から有益な経験を汲み取り、平和発展が日本の現在および将来にもつ重要な意義を更に認識を深めます。それを踏まえて、アジア各国が手を携えて、地域の平和を守り、互恵協力を強め、共に発展を図ってまいりましょう。 ご来場の皆さんは長年歴史学の研究に携わり、造詣の深い方々でいらっしゃいます。本日のシンポジウムが実り豊かなものになると信じており、また人々に過去を深く認識し、将来を正しくとらえるために有益な啓発を与えるよう期待します。
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