トップページ > 旧版网站栏目 > 中日関係
中日歴史共同研究,両国の歴史『問題の鎖』を解く――歩平中国社会科学院近代史研究所所長にインタビュー

 「中日歴史共同研究」作業がひとまず進展をみせるのに伴い、中日両国間の歴史問題が再び人々の前に浮かび上がってきた。この研究に加わった中国側首席委員で、中国社会科学院近代史研究所の歩平・所長は、次のように述べた。中日戦争の歴史についての認識は、これまでずっと両国関係を悩ます問題の一つだった。この研究は主に、まず学術面から史実を整理し、歴史認識の違いと問題点を分析し、両国の交流を深め、両国間の平和友好関係を深めようとするものだった。

 ◇歴史共同研究はすでに、原則問題で共通認識得る

 中日戦争が終わってすでに60余年になるが、日本社会の一部の、侵略戦争を否定する態度のため、中日両国の友好の道はつねにイバラに満ちていた。

 2006年10月、中日両国の指導者は両国学者間の歴史共同研究をスタートさせることで共通認識を得た。同年11月、両国外相が会談した際、歴史共同研究の枠組みについて合意し、中日共同声明など三つの政治文書の原則と歴史直視、未来思考の精神に基づいて歴史共同研究を進めることを決めた。

 この共通認識と枠組みを基礎に、中日双方各10人の学者が歴史共同研究委員会を設立し、古代・中世史、近現代史の二つの班に分かれて共同研究を進めた。

 中日共同研究の目的は、学者間の冷静な研究を通じて、まず学術面から史実を整理し、歴史問題をめぐる対立感情を和らげ、両国の友好交流を促すことにあった。

 今回の共同研究と以前の学術研究との最大の違いは、第一に一緒に決めた研究テーマがあること、第二に重要な問題についてすべて十分に討論し、相手側の一部の意見を汲み取ったうえで、何度も手直しし、それぞれの論文をまとめたことである。まとめて言えば、「同じテーマ、意見の交換、十分な討論、それぞれが執筆」ということになる。「それぞれが執筆」したが、研究テーマが一緒に決めたもので、両国の学者が同じテーマの下に、カギとなる問題について研究と討論を進めることができ、意見の食い違いを避けなかったために、すでに一歩大きく前進しているという。

 歩平氏は次のように説明した。近代史班の双方の学者は中日戦争の性格について十分な討論を行い、それぞれの論文の中で、1931年に始まり45年まで続いた中日間の戦争は日本の中国に対する侵略戦争であると明確に指摘し、侵略戦争が中国人民に大きな傷と被害を与えたことを説明し、侵略戦争への非難と平和への願いを表明した。中国側委員会は、侵略戦争の性格認定は、中日間の理非曲直の原則問題であり、まず共通認識を得てから、学術研究を始めるべきことを確認した。

 一方、日本の学者も研究成果の中で、日本軍国主義が中国を侵略し、中国人民に大きな傷を与えたこと、日本軍のさまざまな不法行為が大量の中国の民間人に戦争の深い傷跡を残したことを明確に認め、そのことが新しい中日関係の足かせになっていることを確認した。彼らの論文はまた、細菌戦、遺棄化学兵器、強制連行、婦女暴行などの問題に関する近年の訴訟はすべて、戦争が中国人民に深い傷跡を残したことの現れであることを確認している。

 ◇学術上の意見の食い違いが両国関係の発展に影響してはならない

 「学術上の意見の食い違い、論争はともに学術界における研究の一プロセスであり、歴史に関する学術上の意見の食い違いのために両国関係の発展に影響が生じてはいけない」、歩平氏はこうみている。

 「学術研究で論争は許される。双方の学者は入手した資料や問題を観察する視点に違いがあることから、細部の問題で意見が食い違うことは避けられない。両国の学者に歴史に関する学術上の意見の食い違いがあるからといって、中日両国関係に溝があることにはならない。視点を変えれば、学術上の意見の食い違いがあるからこそ、共同研究を行うのだとも言える」、歩氏はこう述べた。

 そしてさらに次のように述べた。現在われわれが歴史問題と言う時、それは政治判断、学術研究、国民感情の三つのレベルに現れており、この三つのレベルが交錯して、歴史問題をとりわけ複雑にしている。われわれはこの三つのレベルの関係を整理する必要がある。中日歴史共同研究プロジェクトの研究目的は、まず学術レベルの問題を解決することによって、政治判断と国民感情の正しい拠り所を与えることである。戦争について国民は記憶をもっているが、やはり個人に見える範囲は限られており、しかも長い時間が経っているから、学者が研究によって歴史を比較的全面的、正確に示すことが必要になってくる。

 「学術研究には時間、プロセスが必要であり、このプロセスが両国関係の発展に影響してはならない」、歩氏はこう述べた。

 ◇大国の度量で歴史問題と向き合う

 歩平氏は次のように説明した。中日歴史共同研究の前提は、中日国交正常化以降のいくつかの重要な文書の精神と原則を貫くこと、つまり日本が侵略戦争の責任を反省し、歴史を鑑とし、未来に目を向けることだった。したがって、共同研究は日本の中国に対する戦争が侵略戦争だったことを前提にして決まったのである。

 「現在わが国は日増しに富強へ向かっており、わが国の国民も大国の意識をもち、歴史問題を含めてより高い視点から観察するようにすべきである。日本の進歩勢力と一緒に戦争の歴史を考え、アジアのすべての戦争被害者と一緒に戦争を非難できるならば、われわれは次第に歴史認識をして国境を越えさせ、真に歴史直視、未来思考を実現することができる。こうして侵略戦争の責任を否定する日本の右翼や保守勢力の言動はいかなる影響力も持ちえなくなる。 (北京2月2日発新華社)



[Suggest To A Friend]
       [Print]